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プロが選択した「高配当銘柄」11選。新規上場した“アクティブ型投信”の組み入れ銘柄に注目

9月に上場した6本のアクティブファンド

ファンドマネージャー

写真はイメージです

 値上がり益よりも高配当で利益を確実に確保していこうという流れだ。私がこの連載で取り上げた、日本たばこ産業(2914)日本郵政(6178)、都市銀行の株価が大きく上がった後も出遅れていたゆうちょ銀行(7182)など、高配当に多くの投資家が魅力を感じ注目が集まったために、株価そのものも上がった。今でも株価が下がるとすぐに買いが入る人気の銘柄となった。  しかし、高配当といっても、どの会社でもいいわけがない。  銘柄選びの参考にしたいのが、9月7日にアクティブ運用の上場投資信託が、東京証券取引所に6本上場したことだ。  これまで上場が許されていたものは日経平均など指数に連動するETFだけだった。上場投信は通常の投資信託と比べると、販売手数料は不要だし、リアルタイムに売買でき、信託報酬などが低いことが特徴だ。これは、来年からの新NISAを意識したものでもある。  今回上場したのは、野村アセットマネジメント、三菱UFJ国際投信など3社による合計6本。アクティブETFは指数連動型ではないので、ファンドマネージャーが銘柄を選択する。そのテーマとしては「PBR1倍割れ解消推進」「政策保有解消推進」などもあるが、多くは『高配当銘柄』に注目したものなのだ。  これらのファンドマネージャーが選ぶのだから、配当金が高いだけでなく、企業としての健全性、成長性も考慮されているはずだ。

ファンドマネージャーが組み込んだ銘柄は?

 そこで、高配当銘柄のアクティブファンド ETFに組み込まれている銘柄。両ファンドに選ばれただけでなく、さらに、相応の組み入れ比率のあるものを10月16日の配当利回りの高い順に書き出しておく。ただし、9月にすでにファンドは始まっているので、株価が上がったことで、この時点では配当利回りが下がったものもあるようだ。 ・日本たばこ産業(2914)5.53%、 ・ソフトバンク(9434)5.14%、 ・神戸製鋼所(5406)4.92%、 ・JFEホールディングス(5411)4.73%、 ・日本製鉄(5401)4.66%、 ・SOMPOホールディングス(8630)4.64%、 ・いすず自動車(7202)4.42%、 ・商船三井(9104)4.38%、 ・MS&ADインシュアランスグループ(8725)4.33%、 ・日本郵政(6178)3.94%、 ・ゆうちょ銀行(7182)3.78%である。    また、調べた時点では1社のみ組み込まれているものではあるが5.37%と高配当のものに、あおぞら銀行(8304)があることを付け加えておく。  ファンドとして買わずに自ら銘柄を選んで買えば、信託報酬も不要だ。読者の皆さんのポートフォリオに組み込んでみるのはいかがだろうか? ※株式投資はご自分の判断と責任に基づいておこなってください。 <文/佐藤治彦>
経済評論家、ジャーナリスト。1961年、東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、東京大学社会情報研究所教育部修了。JPモルガン、チェースマンハッタン銀行ではデリバティブを担当。その後、企業コンサルタント、放送作家などを経て現職。著書に『つみたてよりも個別株! 新NISAこの10銘柄を買いなさい!』、『年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』、『しあわせとお金の距離について』、『安心・安全・確実な投資の教科書』など多数 twitter:@SatoHaruhiko
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