お金

「35万円の犬に40万円分のオプションをつけて売ったことも…」Coo&RIKU元店長が暴露する“客単価重視”の内情

“寄付金ビジネス”で荒稼ぎする保護団体も

実は、クーリクと同じようなモデルで荒稼ぎする保護団体もある。 「保護団体Aはフード定額プランにペット保険などもゴリ押しして荒稼ぎしています。寄付の集め方も異常。その団体から2歳のトイプードルを迎えた家族によると、『このコは人気なので、35万円の寄付金が必要です』と“請求”されたとか。このように寄付の金額を明示することからしてありえない。 虐待された犬猫の写真をSNSに投稿して治療費の寄付をクラウドファンディングで募り続けている団体もある。そこのシェルターを見に行った人によると、『治療を受けた犬猫を一度も見たことがない』。典型的な“寄付金ビジネス”です」(動物愛護団体関係者)

クーリクはあくまで氷山の一角

実は、こうした悪事を働く業者や団体をのさばらせている原因は、消費者にもある。前出の元クーリク店長Aさんが話す。 「譲渡会に足を運ぶ人のなかには『もらってあげる』という姿勢の人が少なくない。だから、保護団体が寄付や譲渡費用を求めると『お金を取る気か!?』と怒る人もいる。迎えたあとのトラブルは多いし、返却も多い。その点、クーリクを含めたペットショップへ購入を希望される人のほうが、費用が高いからか、迎えるときの覚悟は伝わってきます。少なくとも『飼ってあげる』というお客さんはいない」 いいお客さんに支えられているのか……意外にもクーリクは今も売り上げを伸ばし続けているとか。 「現職幹部によると、悪評が立っても、店舗数は増えているから売り上げは右肩上がりのようです。ペットショップのなかでも子犬の店舗移動サービスがあって、かつ手軽で安価なお店はほかにありませんから、クーリクでの購入を希望するお客さんがまだまだいる」 知れば知るほど深まるペット界隈の闇。クーリクはあくまで氷山の一角と言えそうだ。
儲けのカラクリ

ペット業界を取り巻くカネの構図

<取材・文/吉岡 俊 池垣 完(本誌)> ※MySPA!マンスリー特集「図解[儲けのカラクリ]」より
1
2
3
週刊SPA!1/30号(1/23発売)

表紙の人/ 大原優乃

サブスク「MySPA!」なら発売日の1日前からすぐ読める!
プランの詳細はこちらから
おすすめ記事