「35万円の犬に40万円分のオプションをつけて売ったことも…」Coo&RIKU元店長が暴露する“客単価重視”の内情
週刊誌、SNSなどで“告発”が相次いでいるペットショップ最大手「Coo&RIKU」(以下クーリク)。週刊新潮の計10本にものぼるクーリク特集では、買った子犬が「恐怖のウイルス」で引き渡し4日後に息を引き取ったという購入者の叫びから、不当に契約金額を釣り上げられたと主張する購入者の訴え、元従業員による系列繁殖場の悪辣な環境の告発などが仔細に記された。
報道に対して会社側は「解決済み」ないし事実を否定しているが、愛犬家・愛猫家たちの怒りが収まる兆しは見られない。以前から、その儲けのカラクリが業界内で問題視されていたからだ。都内で犬猫の保護活動を行う人物が話す。
「法律上、ペットはモノですが、飼う人たちは家族として受け入れている。それなのに、クーリクでは購入した直後に重い病気が発覚しても、『治療費を持ちます』などとは絶対に言わず、『交換できます』と対応する。その“交換”を可能にしているのが、クーリクが売りつける最長100か月の生命保障。保障期間中に大病を患ったり、亡くなったら“代わり”の犬猫を提供します、というもの。これに加えて、長期の定期フード購入や提携先のペット保険も半ば押し売りして、客単価を大幅に引き上げている」
生命保障や長期の定期フードサービスそのものには、何ら法的な問題はない。だが、高すぎるビジネスマインドがトラブルを呼び寄せた側面はある。一昨年まで都内のクーリク店舗で店長を務めていたAさんが話す。
「クーリクでは販売頭数のノルマもありますが、それ以上に重要視されるのが客単価。なぜなら、生体販売だけの利益率は意外に低いんです。30万円で販売した犬の利幅は10万円程度。だから、フードの定期購入プランは1、3、5年と用意されていますが、『5年以上を選択すると生体価格を8万円割り引きます』と勧めて、オプションで稼ぐ。生命保障も1か月から100か月までありますが、必ず100か月を勧めます」
実は、生まれたばかりの子犬や子猫は臓器が小さすぎて細かい検査ができない。どうやっても病気のリスクをゼロできないため、「当然のものとして生命保障を付けていた」と話す。
「新潮さんも記事にしていた犬パルボウイルスなどの致死率の高い病気を例に上げて、『100か月にしたほうが安心ですよ』といえば、ほとんどのお客さんがそのオプションを選択してくれます。毎月20頭以上売っていましたが、まったく生命保障をつけないという人はいなかった。私は、ペット保険やペットローンなども組み合わせて、生体価格35万円の犬1頭で75万円の売り上げを立てたこともあります」
以前から問題視されていた「儲けのカラクリ」
35万円の犬をオプション込み75万円で販売
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