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小6で体重は30kg未満。“猟奇的な母の暴力”で狂った男の人生「心の根っこを洗脳されて」

「20年近く母と連絡を取っていない」理由

 現在、小川氏は父親とは年に数回の連絡をとっているものの、母親とは20年近く連絡をとっていない。その理由はこうだ。 「大学生くらいまでは、嫌々ながら母と話すこともありました。しかし、気がつけばいつも彼女のペースに乗せられてしまいます。決して人を論破するタイプではなく、いつの間にか彼女の意のままに操られているから不思議です。他方で、たとえば父親の養育費の支払いが少しでも遅れると、判決を盾にして『御社の◯◯氏は裁判所の判断を無視しています』などと文書を送り付けたり、手段を選びません。私はやっと自分の生活を立て直すことができたので、その平穏を母に侵されたくないというのが理由です」  次々に男たちを惹きつけて離さない魔性の女性。その魅力は、ひとりの肉親の犠牲に支えられていたのかもしれない。母親の後遺症に苛まれない人生を獲得するため、小川氏は自ら歩みを進めた。 <取材・文/黒島暁生>
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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