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冬のボーナスはいくら?「まいばすけっと」年収420万円・ヒラ社員41歳の嘆き「業績は絶好調なのになぜ……」

上場企業の今冬のボーナスが80万円超と過去最高を記録する一方、帝国データバンクによれば、前年比でボーナスが増えた企業は24.1%にとどまった。コロナ明けで広がる賞与格差のリアルな実情を追った。

増収増益でも事業拡大で役職ナシは9万円減

[冬の賞与]格差ルポ

※写真はイメージで本文とは直接関係ありません

【小売】まいばすけっと 和田久幸さん(仮名・41歳・既婚) 営業販売/月収27万円・入社5年 昨冬のボーナス56万円 ⇒今冬のボーナスは… 47万円 ※あくまで個人の実例です。 ===== ボーナスが大幅に減ったのが、和田久幸さん(仮名・41歳)。5年前に転職し、イオン系列の都市型小型食品スーパー「まいばすけっと」で営業販売を担当している。 役職のないヒラ社員で、年収は420万円ほどだ。まいばすけっとを運営するイオンは、’23年2月期連結業績で営業収益の過去最高を更新。 牽引役となったのが小規模ながら、東京23区を中心に店舗数を1000超まで拡大したまいばすけっとだという。にもかかわらず、なぜか和田さんのボーナスは昨冬から9万円も大幅にダウンした。 「“価格凍結宣言”を謳ったPB(プライベートブランド)や低価格を売りに、営業利益は大きく伸びています。事業拡大のため人件費は上積みされているものの、一店舗当たりのパートやアルバイトの労働時間を削っているため、しわ寄せが全部社員にきている。業務は増える一方なのに、残業代は管理されて給料は頭打ち。せめて増収増益のときはコスト削減をやめて、ボーナスで社員に還元してほしい」

ボーナスが減った理由がわからない

社員全体のボーナス平均はわからないが、和田さんは人事評価が低かったせいだろうか? 社内の人事考課もボーナスが伸びない弊害の一つとなっているようだ。 「統一の社内基準はあるものの、評価や懲罰基準は厳しく、さらに上長の仕事観や部下の好き嫌いによってコロコロ評価が変わる……。ボーナスの支給額も一律に社内メールが届くだけで、資格や評価が月給の何か月分相当くらいしか書いておらず、具体的な説明はない。今冬のボーナスも、部長以上のエリートだけがたくさんもらったんじゃないかと邪推したくなる。会社に不満を抱く人は多いけど、アラフォーの転職は厳しいのが現実」
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昇進も難しく…
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