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冬のボーナスはいくら?「マルエツ」年収600万円のマネジャー39歳「無駄遣いはできません…」

上場企業の今冬のボーナスが80万円超と過去最高を記録する一方、帝国データバンクによれば、前年比でボーナスが増えた企業は24.1%にとどまった。コロナ明けで広がる賞与格差のリアルな実情を追った。

業績好調でもボーナス微増で喜べず

[冬の賞与]格差ルポ

※写真はイメージで本文とは直接関係ありません

【小売】マルエツ 加藤正志さん(仮名・39歳・既婚) 売り場マネジャー/月収39万円・入社16年 昨冬のボーナス58万円 ⇒今冬のボーナスは… 60万円 ※あくまで個人の実例です。 ===== 物価高による単価上昇も影響して、大手食品スーパーの多くが売上は復調の兆しだ。 ただ、この冬のボーナス額に関しては明暗が分かれた。加藤正志さん(仮名・39歳)は、関東で約300店舗を展開する大手スーパーマーケット「マルエツ」の鮮魚売り場でマネジャーを務める。 勤続16年で年収は600万円。今冬のボーナスは60万円で、前年比で2万円微増した。 「昨今の値上げラッシュでお客さまの購入点数は減ったものの、一人当たりの売り上げが増え、業績は回復傾向。ただ、大幅に好転したわけでもない。だから、夏と同様、冬のボーナスも定期昇給分が上乗せされただけ。少しでも増えた分、まぁマシかな」

値上げ続きで生活はカツカツ

このまま業績が上向けば、来年度以降のボーナスアップが期待できそうだが、加藤さんの表情は冴えない。 「配達サービスの導入や新店舗の出店など、会社は設備投資に熱心すぎる。ウチのボーナス支給基準は月給の1.4か月分ですが、例年1.3か月前後と目減りしている。物価高で会社は潤っても、値上げ続きで生活がカツカツな従業員の賃金アップの話題すら聞こえてきません……」
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ささやかすぎるボーナスの使い道
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