彼女曰く、予約がびっしり埋まったのは入店後2カ月半くらいまで。3カ月目に突入すると空き枠が目立つようになっていき、暇をする時間が増えていった。 「まぁ私も悪いんだよね、元女優の肩書きだけでどうこうしようとしてたから。今って元女優の風俗嬢って溢れんばかりにいるじゃないですか。だから自分くらいの知名度があっても、お店で働くことはもう珍しくないんだなって。接客はテキトーで、現役時代と何ら変わらないことをしていたらみんないなくなっちゃって……。現実に気づくまでが遅すぎた」 “女優様”の気質が抜けず、接客・集客ともに努力を怠ったと反省するYさん。収入が落ちただけでも気が滅入るのに、当時の掲示板を覗くと悪口の嵐。明らかに元ファンであろう書き込みも目立ち、彼女は余計に気が塞いでしまったとか。 「風呂屋に堕ちた」「もうあいつもオワコン」「ただの売春婦」といった心ない言葉が飛び交い、捨てアカで中傷DMさえ飛んでくる始末。味方が敵になるのは一瞬とは言いつつも、周りの手のひら返しには筆者も聞きながら呆れてしまった。 　しかしYさんは前向きで、誹謗中傷を受けるのもお店が暇になってしまったのも“自身の行いが悪いから”と自分の在り方を見直したそうだ。 　このままでは生活ができなくなってしまう——。一度下がってしまったことが彼女を再起させるきっかけとなり、女優だった過去を一度忘れて仕事に打ち込むと、嬉しいことにお客が戻ってきて、新しい顧客も獲得し、安定の兆しが見えてきた。