お風呂屋さんに勤務してから早4年、現在はワンランク上のお店へと移ったそう。以前ほど暇な日が訪れることなく、週3～4日と緩やかな出勤ペースを守っているとのことだ。 　転身後のキャスト歴と女優歴がちょうど同じくらいになったが、現役復帰の意思はあるのだろうか？　気になって尋ねてみると「女優はもういいわ」とキッパリ。 　Yさん曰く長時間拘束されて月給が固定で諸々の縛りがあるよりも、「自由に働ける今の生活スタイルのほうがいい」と語る。収入の波はあれど月70万～150万以上稼ぎ、概ね満足していると笑顔で語っていた。「4年間一応売れっ子とは言われていたけど、やっぱり10年、20年トップを走り続ける女優ってすごいよね」と、元売れっ子の彼女が放った一言を、私は忘れることができない。 　セクシー女優引退後の人生の一つとして選ばれやすい水商売勤務。よく「風俗堕ち」なんて嫌味たらしい言葉があるけれど、彼女のように第二の人生をうまいこと歩んでいる人もいる。しかも当時よりのびのびと生きられているのなら、これもまた一種の成功例なのだろう。 　筆者はライターという道を選んだけど、元女優たちの選択肢は広く、本人次第ではいくらでも切り開けるもの。今回Yさんを取材してみて、また一つ自分の視野が広がったような気がした——。 元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。