家計を助けるために15歳から食品加工工場で働くも、100万円から始めた不動産投資によって今では総資産が1億円を超える、みわ氏。格差や学歴や職歴の壁に阻まれても人生を好転できた秘訣は何なのか？「100万円から始められるボロ物件投資」の秘訣を伝授する。 こんな話をすると驚かれるかもしれませんが、不動産投資を生業にしていると、“1億円”ってなんでもない金額に思えてきます。 なぜなら、ある程度の投資規模になってくると物件を買う際に銀行から数千万円を借りることがザラにあり、金銭感覚が麻痺してくるからです。普通に考えればすごい金額だし、本当はいけないことなんですけどね。10年ほど前にウナギ加工工場の社員で毎月の手取り月収が20万円だったことを考えると、慣れってすごいなと思います。 ただ、不動産投資の世界で成功するには大金にビビらず、慣れることが必要です。むしろ「どんな物件を買うか」よりも「どれだけお金を借りられるか」が投資の規模を大きくできるカギになるとさえ思っています。 どうしてそう思うのか。立地などの条件がよくて客付けに困らず、利益が見込める物件があったとします。そこでその物件をローンを組んででも買えたなら、そこから家賃収入も発生しますし、数年黒字で持ち続ければ売却して利益も取れます。 逆に、同じ場面で手持ちの資金だけでやりくりしたいがためにローンを組まず、物件が買えなかったとしましょう。借り入れが発生しないので一時的に資金がマイナスになることもないですが、収益を得るチャンスを逃したとも考えられます。 このように、ローンを組まないままだと稼げるチャンスを逃し続けることになってしまいます。僕の経験上、「アリだな」と思える物件と出会って、資金に余裕があったりローンが組めそうなら買うことをおすすめします。物件は一点ものなので、機会の損失はなるべく避けたいですからね。 慣れるという観点では、大きな金額で物件をやりとりしている投資家さんとつながることも投資のスケールアップのためには有効です。僕もそうでしたが、当たり前のように1億円クラスの物件を買っている人の話を多く聞いておくことで、「そんな無茶な話じゃないな」と自然と思えるようになります。 極論を言えば、扱う金額が大きくなるだけです。100万円だろうが1億円だろうがひとつの物件なのは変わらないので、物件の価値を見定めて、修繕が必要なら手を入れて客付けをして家賃収入が利益になるのは同じ。建物のスケールは大きくなっていきますが、費やす金額の大小に関わらず大家としての労力はあまり変わりません。 今年、僕も1億2000万円の物件を購入する際に1億円の融資を受けました。でも、先輩投資家さんから話を聞いたり、これまでに数千万円を借りていたので、大金に恐れおののくなんてことはありませんでした。 ちなみに、その1億2000万円の物件で得られる一か月の家賃は約100万円。年間で1200万円の利益と考えると年利で10％です。もちろん動く金額や返済額も大きくなっていますが、物件選びから客付けまでのルーティンはこれまでと同じ。やることが変わらないのも不動産投資が資産を増やしやすいポイントだと思います。