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石丸伸二氏はなぜ蓮舫氏に勝ったのか?都知事選で激的に変わった“戦い方”

「無謀な賭けだね、これは」

さて、石丸が狙い通り躍進したのを一番喜んでいるのはもちろん奥山だ。わずか5か月で映画を一般公開に間に合わせるため、監督も俳優の多くも、元になった舞台から起用し、突貫作業で制作を進めている。 「それで映画は完成したんですか?」と私。 「いや、まだだね。完成予定は8月25日だから」 しれっと口にする奥山。 「それって公開の5日前ってことじゃないですか」 「そうだね。無謀な賭けだね、これは」 石丸が都知事選という“無謀”とも見える賭けに実質勝ったように、奥山は石丸を描く映画という賭けに勝てるのか? 選挙戦と映画作りが連動し、フィクションの様な現実とノンフィクションのような虚構が交錯する。「事実は小説よりも奇なり」を地で行く、まさに現在進行形の政治エンタメ活劇だ。 <取材・文/相澤冬樹>
無所属記者。1987年にNHKに入局、大阪放送局の記者として森友報道に関するスクープを連発。2018年にNHKを退職。著書に『真実をつかむ 調べて聞いて書く技術』(角川新書)『メディアの闇 「安倍官邸 VS.NHK」森友取材全真相』(文春文庫)、共著書に『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』(文藝春秋)など
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