カーライフ

月に2度も車がイタズラに?ディーラー営業マンが巻き込まれた“危ないお客”の実態

1年ほど経って疑念から確信へ

 新車納車から1年ほど経ったある日、Aさんは実家のある関東地方のとある県に引っ越しすることに。「短い間だったけど世話になったね。ありがとう。整備は地元でしてもらうけど、保険はこれからも宇野さんにお願いするよ」と営業マンとしては嬉しい言葉をいただきました。これが後々の事件につながるとはまだ知らず。  Aさんが引っ越してから数か月後、車両情報等を引き継ぎした現地のディーラーの営業マンYさんから電話がかかってきました。 「Aさんの車がイタズラにあったようで、修理をしなければならなくなりました。自動車保険の内容、おうかがいできますか?」  Yさんに詳細を聞いたところ、車の外周をコインのようなもので傷つけられてしまったとのこと。Aさんは全塗装で修理をして欲しいと言っていたようです。そんなタイミングよく同じような事件に巻き込まれる、というのは考えにくく、Aさんが自分でやったのではないか、と思いました。

車両保険のために自分で壊していた?

自動車

※画像はイメージです

 つまり、車両保険を受け取るために自分で愛車を壊していたのです。ここでは詳しく話せませんが、車を買ってもらってから引っ越すまでの間、細かなトラブルが何回も起こっていたこともあり、疑いの念があったからです。  証拠があれば事件として通報することもできましたが証拠がなかったので内密にした事案でした。  もしかすると、皆さんが利用されているディーラーの店舗にも変わったお客様がいるかもしれません。くれぐれもトラブルを起こすような顧客にならないでくださいね。 <TEXT/宇野源一>
埼玉県在住の兼業ライター。大学卒業後、大手日系自動車ディーラーに就職。その後、金融業界の業務・教育支援を行う会社に転職し、法人営業に従事しながら、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP資格を取得。X(旧Twitter):@gengen801
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