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60歳でマルチにハマり5000万円を失った男性の末路。ついには闇バイトに手を出した結果…

若者の逮捕は“隠れ蓑”!?深刻化する中高年闇バイト

中高年[闇バイト]の実態

作家・編集者の草下シンヤ氏

「主にSNSを通じて闇バイトに関する相談を多くいただくのですが、最近は生活に追われ『即日払い』などの文言に引き寄せられる中高年が増えているのを感じます」  そう話すのは、裏社会事情に詳しい作家で編集者の草下シンヤ氏だ。中高年闇バイトの増加について「むしろ今後、リクルーティングの主対象になるだろう」と分析している。 「犯罪者は常に次の一手を考えています。現在は闇バイトの実行犯が20〜30代の若者であると報道されていますが、それは犯罪者にとって“いい隠れ蓑”になっています。  実際、若者よりも使い勝手がいい場合が少なくない。犯罪はチームで行われるため、強盗のように“体力が必要”なポジションばかりではありません。  たとえば犯罪で得たカネの運搬役などの場合、犯罪者は職質されそうにない人を配置したがるので、地味な見た目をした中年男性が求められる。そんな役回りはいくらでもあります」

「守るものはあるのに、相談相手がいない」中高年は狙いやすい

 応募者には孤独感を抱える人が少なくない。それも闇バイトに手を染める一因になっている。 「核家族化が進み、独身で交友関係が狭く相談相手がいないような中年は格好のターゲットです。そうした中年の自己効力感を刺激することは間違いなく画策しているでしょう」  また、若者と違い介護する親や家族、人脈など守るべきものが多く、それらを“人質”に取りやすいのも使用側からみると利点だという。草下氏は今後も中高年に向けて警鐘を鳴らしていきたいと考えている。 「しかし、悲しいかな、そうした注意喚起にアクセスできる人は最初から闇バイトに引っかからない。社会的孤立や生活苦による情報の遮断、判断力の低下など根本的な問題から対策していく必要があると感じます」  悪の手は老若を問わず迫っているのだ。 【作家・編集者 草下シンヤ氏】 『半グレ』(講談社)など裏社会をテーマに多くの創作を行う。彩図社編集長として発行した書籍は総計2000万部以上 取材・文/週刊SPA!編集部
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