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元セクシー女優が暴露する「“夜の仕事”が稼げなくなったワケ」。“脱げば稼げる時代”が終わったセクシー業界の今後

 元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」がお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半で引退を決意し、ライターへ転向。現在は鳥越アズーリFM「たかなし亜妖のモザイクストリート」で冠番組を持つなど、メディア出演も積極的に行っている。

セクシー女優やナイトワーカーが稼ぎにくくなった理由

たかなし亜妖さん

元セクシー女優で現在はフリーライターの「たかなし亜妖」

 女性が素早くお金を稼ぐなら「ナイトワーク一択」というわけではないのが今の時代。少し前なら覚悟を決めるだけで高収入を得られたのに、最近では繁忙期と呼ばれるシーズンでさえ稼ぎが渋いそうだ。  ビデオ業界もリリースが減り、オファー数に限りがある。夢の一獲千金を狙える女優はごく一部で、夜職界隈は全体的に「爆発」が難しくなってしまった。  なぜこうなってしまったのか?と聞かれると、単純にビデオは売れないし、店は客入りが悪いから……。しかし、原因を深掘りすると複雑な事情が絡んでいるようだ。

店も働き手も増えすぎた結果…

 現在の繁華街やセクシー業界は、店も働き手の数も増えすぎている。供給過多でそれぞれのクオリティは高いけれど、どこか1人1人を活かしきれていない。言い方は悪いが、どんどん逸材が入ってくるせいで「使い捨て状態」がすごい。  業界はターゲットを広げ、「より多くの方面にアプローチをする=母数を増やす」という考えに至ったものの、結果的にあちこちに分散する羽目になっている。不思議なことに、たくさんありすぎると利用者は逆に“選べない”らしい。  また、全体的に平均90点以上くらいのナイトワーカーが揃うのも、稼ぎが爆発しなくなった理由の一つ。みんな可愛くてキレイだと客の奪い合いが発生し、おまけにユーザーの目が肥えまくると「もっといいのがいるんじゃないか」と欲深くなるのがオチだからだ。  良かれと思って数を増やしたことが1人あたりの収入が減った最大の原因であり、今後も続く大きな問題だと推測する。

“娯楽の分散”も原因に

 私は生まれてこの方、“不況”というワードを耳にし続けている。景気が良いと口にする大人はおらず、世の中の過半数以上がお金に対してネガティブな発言をするだろう。  けれども、不況だと嘆く割には配信者が投げ銭で数千万円売り上げたり、夏と年末年始に行われる同人誌即売会では驚きの金額が動く。経済を回す界隈が存在するのだから、現代社会にはお金が全くないのではなく、“遣いどころが一部に集中している”のだ。  令和の時代は娯楽が溢れんばかりにあって、外出せずとも家で何かしらと楽しめる術がある。昔のように、夜のお店に行かないとキレイな女性と話せないわけでもないし、ビデオを買わずとも無料視聴できたり、ファンクラブサイトで十分に満足のいく映像を買えるなど……。 「わざわざそれをしなくても」何かで代用できて、選択肢も多いとなると、納得がいく方面にお金が動きがちなのは当たり前の話だ。  お財布のヒモが固いケースも多いとは思うが、“出す人は出す”ので、娯楽が分散したのも夜の世界が苦戦する原因なのだろう。よくも悪くも、一か所にこだわりを持たない大人が増えたのかもしれない。
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「脱げば稼げる」時代は終わったセクシー業界の今後は…
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元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
Twitter:@takanashiaaya

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