恋愛・結婚

「似たような学歴、同じような収入」の2人が結婚しても十分に起こりえる…子供の「教育問題」が発生しやすい夫婦の特徴3選

③家庭不参加夫

 先ほどの女性上昇婚型においての教育問題では、「妻ばかりが教育を先導している」ことも一因であると述べました。このことと共通する部分があるのが、家庭不参加の夫に起因する教育問題です。  ただし、このケースは「妻が先導する」というより、「妻が先導せざるを得ない」と言ったほうが的確かもしれません。夫婦ともにフルタイムでの仕事を継続しようとしているにもかかわらず、家庭への参加度合いに大きな差がある場合に問題が発生します。  夫の家庭参画度が低いと、家庭の意思決定におけるパワーバランスが極端に妻へと偏り、ひいてはいびつな上下関係が生まれてしまうことになります。  年齢や収入差や性格などから合意した役割分担をそれぞれが担うことそのものを、上下関係とはもちろん言いません。  ここで言う上下関係とは、もはや夫婦の体をなしていない状態を指しています。仕事がありながら一人で家庭を回す妻にとって、もはや夫は相談したり頼れたりする相手ではないのです。  したがって、「家計に大きく影響することだから」と夫が意見を出したくなっても――それが客観的に正しい内容であっても――、もう妻の耳には届かなくなっています。  正しかろうと正しくなかろうと、妻の方針に従うほかない状態は、夫は自業自得でしかないとしても、子供のことを考えると厳しい事態であるかもしれません。

生育環境や価値観を聞いておくのは、おかしいことではない

 以上、教育問題が発生しやすい3つの夫婦像を紹介しました。  ですが、「なにもかも似た者夫婦」でなければ問題を必ず抱えるというわけではありません。そうした相手しか認めないと思って婚活するのは茨の道であり、私としても推奨するつもりはありません。とはいえ、違いを許容できる範囲にはそれぞれ限界がありますから、その見極めは注意深く行うことをおすすめします。  そのうえで、どんな人間同士であっても、2人の夫婦関係が長持ちできるかどうかは、コミュニケーションの質と量にかかっています。  教育問題についても同じことですが、結婚前の確認・判断を適切にできていないと、取り返しはなかなか厳しい領域もあります。  ですからどんなに遅くとも、交際期間中に相手との結婚および子育てを思い描くようになったら、お互いの生育環境や価値観をしっかり把握しておきましょう。  なにも難しいことや不躾な話題ではありません。マリーミーの会員さんであれば、初対面である約1時間の「お見合い」の時点ですでに、ある程度は聞くように言っているほどのことです。
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違和感なく相手の本音を掘り下げていくには?
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結婚相談所マリーミー代表取締役、恋愛・婚活アドバイザー。 1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピーを創業。そこで培ったマッチング能力・人材発掘力を生かし、2009年に結婚相談所マリーミーを設立。日々カウンセリングを行いながら、セミナーの開催、テレビやラジオへの出演など幅広く活動中。著書に『ワガママな女におなりなさい 「婚活の壁」に効く秘密のアドバイス』(講談社)、『モテ理論』(PHP文庫)など

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