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年間家賃収入4000万円。“無敵”の不動産投資家が「投資する物件に好条件はいらない」と断言する納得の理由

凡人ならば仕事でも「ブラックリスト」で

この「ブラックリスト」の考え方は、サラリーマンの仕事の仕方にも応用ができます。仕事を一生懸命に頑張り、売上を立て、プレゼン能力を身に付け、MBAを取り、プロジェクトを成功させて、出世を目指すというのは「ホワイトリスト」の考え方です。エリート揃いで減点主義の会社において、この考え方で40年間サラリーマンとして勤め上げるのは相当しんどいのではないでしょうか。全ての項目で100点を目指すとミスが起きる可能性も高くなり、そのミスが発端で「×」が付くと「あいつはココで失敗したダメなヤツ」という烙印を押されてしまいます。 ブラックリストで考えれば「無難にそつ無くこなす」でいいわけです。どの項目においても「✖」が付かないを目指す。「◎」はないけれど代わりに「×」もない。どの領域でも平均以下にならないように気をつけるのです。無理に「◎」になる専門性を身に着けようしなくてもいい。それは「負けない」を目指す考え方になります。専門的な部分は自分ができるようになるよりも、既に詳しい人に依頼すればいいわけです。 ブラックリストの考え方でサラリーマン人生を送ると実は意外と出世できたりもします。管理職の皆さんは仕事を任せる際、「一芸に秀でていても、危なっかしい『×』があるヤツにちょっと任せるのは不安……」と考えて、無難にそつ無くこなしてくれる部下を引き上げたりするものではないでしょうか。 自分自身の判断基準が「ブラックリスト」と「ホワイトリスト」のどちらの割合が多いか。今一度見直して見ると意外な一面が見えるかもしれません。<構成/上野 智(まてい社)>
1976年生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、大手通信会社に勤務。社会人になると同時期に投資に目覚め、外国債・新規上場株式など金融投資を始める。その投資の担保として不動産に着目し、やがて不動産が投資商品として有効であることに気づき、以後、積極的に不動産投資を始める。東京23区のワンルーム中古市場で不動産投資を展開し、2019年に20年間勤めた会社をアーリーリタイア。現在、自身の所有する会社を経営しつつ、東京23区のうち16区に計38戸の物件を所有。さらにマンション管理組合事業など不動産投資に関連して多方面で活躍する。著書に『43歳で「FIRE」を実現したボクの“無敵"不動産投資法』(アーク出版)
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