96%が他人の苦痛よりも、カネを選択
―[世界の[トンデモ研究論文]大集合]―
― 世界の[トンデモ研究論文]大集合(4) ―
◆他人の痛みより自分の儲け
人間の浅ましさを見せつけるのが、今年の4月、アメリカの認知神経学会で発表されたイギリス・ケンブリッジ大学教授の研究。その実験はというと、カネと引き換えに自分以外の誰かが電気ショックを受けるとする。電気ショックが強くなればなるほど、もらえる金額も上がる。さて、どうする? というものだ。
これを、もしもの話として質問すると、64%の人はカネのためにそんなことはしない、と回答。が、実際にカネが手に入るとなると、なんと96%が他人の苦痛よりも、カネを選択。「我欲を捨てろ」なんて風潮があるが、人は欲深いのである。ホントに。
日常的に体感していることを立証してくれる実験もある。心理学の学術誌『パーソナリティ・アンド・ソーシャル・サイコロジー・ブレティン』に発表された研究によると、アルコール摂取の副作用のひとつとして、酔っ払いは“わざと”だと思いやすいのだとか。酒に飲まれて、絡んでくるのも心理学的に証明されていると思えば、少しは許せる、かも。
取材・文/田山奈津子 古澤誠一郎(オフィス・チタン)牧 沙織 鈴木靖子(本誌)
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