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【日刊ダルビッシュ】首の痛みで登板回避、特派員もボウ然

ダルビッシュ

熱狂的なテキサスファンで満員御礼状態のスタンド。ダルの登板回避にファンは肩を落とした

 地区優勝までマジック5。昨日から始まったホーム最終7連戦で3季連続となる地区優勝が濃厚なテキサスの地へ、日刊SPA!は特派員を派遣。初戦を劇的なサヨナラ勝ちをしたレンジャーズ。今日、満を持してダルビッシュ有がマウンドに上がる予定だったが……。 ◆【9月25日】「投げたかったので残念」。次回登板は未定……。  アスレチックスとの首位攻防戦の初戦を劇的なサヨナラ勝ちで勝利し、勢いに乗るレンジャーズ。地区優勝までのマジックは5。今日はダルビッシュが先発予定のビックマッチとなるはずだった。  ところが試合開始の約3時間前、ダルビッシュの登板回避が決定。今朝起きたら首に痛みがあり、大事を取っての回避の策が取られた。ダルビッシュは「投げたかったので残念」と、この重要な一戦に投げられない悔しさを口にした。  肝心のダルビッシュの直前の登板回避とあって、本人にも増して残念がったのは日刊SPA!特派員やスタンドのファン達。しかし特派員はビック・ハートのテキサス人から、「彼が投げなくて本当に残念だよ。君だってダルビッシュを観るために来たんだろう?」と逆に労われてしまったり、またスモーキングエリアのカップルは、「ダルビッシュが投げないんじゃあ、ここで煙草を吸ってるくらいしかやることないね!」などと冗談を言っていた。  球場内を歩いていても、背番号11のジャージを着たファンは非常に多い。ケガの功名ではないが、ダルビッシュが登板を回避したことで、ダルビッシュがこの地でしっかりと認められ、愛されている選手であることを再認識できた。  試合は、ダルビッシュに代わり急遽先発マウンドに上がった先発フェルドマンが、4回2失点で降板。早めの継投に入ったレンジャーズ投手陣がゲームを作り、ゲームは2-2の同点のまま連夜の延長戦へ。  昨日に続くサヨナラ勝ちか…と地元ファンの期待が高まった10回表、5番手のロウが勝ち越しホームランを許し、これが決勝点に。首位攻防戦第2戦は、アスレチックスが意地を見せた。  敗れはしたものの、テキサスの地元アーリントン球場には、昨日に続き43.874人の大観衆が詰めかけた。スタンドが一番盛り上がるのは、チームの顔である主砲ハミルトンの打席だが、同じくらいの大歓声を受けているのが前夜のヒーロー、ベルトレ。今日も打席に入る度に「M! V! P!」のコールで場内が揺れた。  投手陣では、2試合続けて素晴らしいリリーフを見せた上原浩治にも大歓声が送られていた。さすがに上原のジャージを着ている人は見かけなかったが、7回のマウンドに上がった際には、地元ファンから「コージー!!」と主力選手達と比べても全く遜色ない盛大な声援が飛び、三振を奪うたびに場内は熱狂。  地味な役回りながら、上原がこの大事な時期に、いかに重要な仕事をしているか、現地ファンはちゃんと理解しているのだ。「上原のスプリッターは、誰も触れやしないよ」と誇らしげに語るファンを見て、こちらまで誇らしい気持ちになった。  気になるダルビッシュの次回登板は? ワシントン監督は試合後、「様子を見る」と慎重に語るに留めた。重傷ではないようだが、もしレンジャーズが明日、明後日と勝利し、優勝争いに余裕が出てくるようなら、10月からのプレーオフに備えてダルビッシュを休養させる可能性もある。  明日以降、チームがどのような意思決定をするのか。上原の3連投はあるのか? 日刊SPA!では、引き続き、現地テキサスからのレポートをお届けします。 【9月25日の試合速報】 ●レンジャーズ 2― 3 アスレチックス ダルビッシュの直前の先発回避というアクシデントで幕を開けた首位攻防第2ラウンド。2連連続の延長戦となった熱戦は、10回表、先頭コッタラスのライト2階席に突き刺さる決勝ホームランでアスレチックスが一矢を報いた。レンジャーズ上原は、同点の7回に3番手として登板。1回を2奪三振の完璧な内容の投球で、防御率を2.01とした。 <取材・文/日刊SPA!テキサス臨時支局&NANO編集部> 海外サッカーやメジャーリーグのみならず、自転車やテニス、はたまたマラソン大会まで、国内外のスポーツマーケティングに幅広く精通しているクリエイティ ブ集団。「日刊SPA!」ではメジャー(MLB)・プロ野球(NPB)に関するコラム・速報記事を担当。今回はテキサスレンジャーズに密着。地区優勝まで 現地から精力的にリポートします!
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