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横並び事件報道は「警察⇒記者クラブ」へのFAXに始まる

「むしゃくしゃしてやった」「ムラムラしてやった」など、事件報道には日常ではあまり使わない特有のフレーズがある。ほかにも「バールのようなもの」とか「みだらな行為」とか、気になる言い回しがいろいろ。そんな事件報道における定番用語のナゾに迫る! ◆Q.「○○署によれば」って、そもそも警察はどんな形で事件を発表する?  犯人の供述内容をはじめ、事件報道は警察発表が基になってるわけだが、マスコミにはどう伝えられるのか。 FAXイメージ「通常は県警の広報から全社一斉にA4大1枚の広報文がFAXされます。大きな事件や事故は県警記者クラブの当番幹事社に県警広報から電話連絡があり、幹事社がクラブ加盟の他社に電話で伝えることも。本当に重大な事件が起きた場合、県警によってはクラブ加盟各社の県警キャップ(リーダーの記者)の携帯に広報が連絡をくれるところもあります」(全国紙の地方支局勤務の記者A氏) 「地方支局の場合、こちらから“警戒電話”といって、地元のすべての警察署に電話をして何か事件が起こっていないか聞いたりもします。そこで『詳細は不明だけど、たった今、大きそうな事件があって出動したばかり』などと教えてくれる場合もあります」(全国紙で社会部経験の長い記者B氏)  ちなみに電話をする警察署の数は「一つの県で20~50署くらい」というから記者も大変だ。  警察からの広報文には、被疑者の属性、容疑事実、逮捕日時と場所、事件の概要が書かれている程度で、「むしゃくしゃして」などの供述内容までは書かれていないことが多い。そこで記者は所轄署や県警本部への取材を行うわけだ。 「(警察側は)どこまで発表するかを事前に擦り合わせて資料にまとめているし、記者が聞く話もだいたい決まっているので記事に大きなバラつきは出ない。あとは夜回り(記者が独自に幹部に話を聞きに行く)の世界ですね」(A氏) ◆A.基本はFAX1枚。あとは記者が独自に取材 ― 事件報道の[ありがち用語]ウラ読み辞典【2】 ―
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