更新日:2014年02月12日 18:39
デジタル

今さら聞けない[SIMロックフリー端末]導入ガイド

 世界では当たり前の「SIMロックフリー」。スマホに入っている「SIMカード」という小さなICチップカードには、契約者の電話番号や契約情報などが記録されているのはご存じのとおり。日本では、端末を通信会社が通信契約とセットで販売してきたため、例えばA社のSIMカードはA社用の端末でしか使えないようにロックがかかっていた(SIMロック)。このような制限がなく、どのキャリアのSIMカードでも差し込んで利用できる端末のことをSIMロックフリー端末といい、日本ではドコモが2011年4月から提供を開始。今のところauとソフトバンクは、SIMロックフリー端末の提供を様子見中だ。  そこで増えてきたのがドコモ端末や海外のSIMロックフリー端末向けの通信サービス。例えば、「楽天ブロードバンド LTE」(http://broadband.rakuten.co.jp/lte/)は、ドコモのMVNOサービスの一つで、LTE「Xi」を利用できるのが特徴だ。これを利用すれば、ドコモやau、ソフトバンクが提供するパケット定額サービスを利用しなくても、LTEなどでインターネットに格安で接続することができる。「楽天ブロードバンド LTE」は、今のところLTEが標準で使えるMVNOサービスの中では、最安値の月額980円~。この価格でLTEの高速通信が使えるのはかなり魅力的だ。  提供しているのは端末ではなくSIMカードのみなので、利用するにはドコモのスマホかSIMロックフリー端末が必要。最近は至る所で中古スマホを目にするが、1万円も出せばいい感じの中古スマホが買えるので、それを手に入れて使うのがいいだろう。安くなったとはいえ、それでも新品のスマホは高い。中古スマホ+「楽天ブロードバンド LTE」の組み合わせなら、気軽にスマホを試してみることができる。もちろん、最近人気が出始めているNexus7のSIMロックフリー版やFonepadなどのタブレット端末と組み合わせてもよい。  気になる料金はどんなものか? 

料金プランは5月28日現在

「楽天ブロードバンド LTE」は、料金プランも通信量に応じて月額980円の「エントリープラン」と月額2980円の「アクティブプラン」の2通りから選べる。Xi対応スマホなら、最大通信速度75Mbpsでの高速通信も可能だ。ちなみに「エントリープラン」も「アクティブプラン」も、規定容量(「エントリープラン」は200MB、「アクティブプラン」は1.9GB)を超えると最大100kbpsに速度は落ちる。LTEが使いたい放題ではない。ただし通信量に制限はなく、データ量の軽いアプリやサービスであれば不自由なく、そのまま使える。Web閲覧とメールチェックぐらいなら、200MBで十分だろう。詳しい通信量の目安はここで確認できる⇒(http://broadband.rakuten.co.jp/lte/data-entry.html)。  なお、加入時に初期費用が4200円必要な代わりに解約費用はない。SIMカードは、普通のSIMカードとmicroSIMのどちらかを申込時に選べるので、事前に活用したい端末のSIMを確認してから申し込もう。  せっかくなので、実際に端末で「楽天ブロードバンド LTE」が使えるようになるまでの流れを説明したい。  まず「楽天ブロードバンド LTE」から届いたSIMカードは説明書に貼り付けられているので、説明書から剥がして端末のSIMカードスロットに差し込む。端末自体に差し込む方向が刻印されているので、その向きに合わせて差し込むだけ。あとは最後にAPNの設定を行えば完了だ。APNの設定は説明書に記載されているので、それをスマホへ設定するだけ。これで準備OK! すぐに利用できるようになる。  例えばGalaxy Sの場合、

「設定」から「無線とネットワーク」を選び

さらに「モバイルネットワーク」を選び

取扱説明書の「設定方法について」を見ながら

APNを設定するだけで

超簡単! 3分程度でつながる

 ウリは、何と言っても人口カバー率の高さ。ドコモの回線なので安心感は高い。地方に行ってもよくつながる。また、このSIMカードは、データ通信はできても通話やキャリアメールなどは使えないのだが、「050Plus」や「IP-Phone SMART」などのIP電話アプリを使えば通話もできるようになる。 「楽天ブロードバンド LTE」のSIMカードは、スマホやタブレット端末以外にも、ドコモのSIMに対応したパソコン、モバイルルーター、PS Vitaでも利用できる。iPhoneのSIMロックフリー端末を海外から手に入れてドコモの回線で利用するのもいいが、通話はガラケー、Web閲覧やメールはスマホの2台持ちしたい派に特にオススメしたい。非デジタル通でも、実は簡単にできるSIMロックフリーを、「楽天ブロードバンド LTE」で始めてみてはどうだろう。 <文・写真/日刊SPA!取材班>
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