更新日:2017年11月27日 23:24

ホンダの“本気HV”は期待してもいいのか?【後編】

ハイブリッドカー市場では、アクアやプリウスを要するトヨタ政権が長期化しております。トヨタの一強。そんななか、2015年からF1復帰など最近、かつての勢いを取り戻しつつあるホンダが2つのハイブリッド(HV)を開発。トヨタに挑戦状を叩きつけてきました。その出来栄えは? 私の愛車・大和(ド中古の初代プリウス)で挑んでみました!
ホンダ

アコードHVを返り討ちにした大和の次の対戦相手はアクアを超えたというフィットHV。大和最後の出撃になるかも!?

MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira masanobu ◆トヨタが独占するHV市場に待った!ホンダの“本気HV”は期待してもいいのか?【後編】 ⇒【前編】はコチラ  本当に凄いのか? 本当にトヨタのHVを上回ったのか? クルマがデカい分をハンデと考え、現行プリウスやアクアではなく、退役間近の我が大和(ド中古の初代プリウス)と比べてみた。  一般道を数km、隊列を組んでノロノロ走った結果は、 大和/リッター20.6km アコードHV/リッター18.4km アテンザディーゼル(参考出走)/リッター14.7km  大和強し! アコード破れたり!  アコードHVのエンジンは4気筒2000cc。バッテリーに余裕がある時はエンジンを停止し、電気モーターだけで走るので静かで快適だが、エンジンがかかると、ちょっと安っぽい音がする。フル加速だとかなり唸る。この手のハイブリッドシステムは、電気自動車同様、スピードが遅ければ遅いほど燃費がいいが、飛ばすと急速に悪化するという宿命を負っている(逆にディーゼルは、高速巡航のほうが燃費も気分もイイ)。  つまりアコードHVは、都心を這い回るハイヤーなどにはいいが、大容量バッテリーのせいでトランクが狭いこともあり、ゴルフやロングドライブ向きではない。価格も割高なので、海外ではまず人気は出ないだろう。  日本経済にとっては、9月に発売されるフィットHVのほうが、はるかにプラス材料になりそうだ。 【結論】 日本製HVは、海外でもジワリとシェアを拡大しているが、それでもまだ国内6割のガラパゴス商品。さらに国際化を進めるためには、フィットHVの方向性がいいんではないかと愚考します ― ホンダのHVツートップ戦略【2】 ―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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