ホンダの“本気HV”は期待してもいいのか?【後編】
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
ハイブリッドカー市場では、アクアやプリウスを要するトヨタ政権が長期化しております。トヨタの一強。そんななか、2015年からF1復帰など最近、かつての勢いを取り戻しつつあるホンダが2つのハイブリッド(HV)を開発。トヨタに挑戦状を叩きつけてきました。その出来栄えは? 私の愛車・大和(ド中古の初代プリウス)で挑んでみました!
MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira masanobu
◆トヨタが独占するHV市場に待った!ホンダの“本気HV”は期待してもいいのか?【後編】
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本当に凄いのか? 本当にトヨタのHVを上回ったのか? クルマがデカい分をハンデと考え、現行プリウスやアクアではなく、退役間近の我が大和(ド中古の初代プリウス)と比べてみた。
一般道を数km、隊列を組んでノロノロ走った結果は、
大和/リッター20.6km
アコードHV/リッター18.4km
アテンザディーゼル(参考出走)/リッター14.7km
大和強し! アコード破れたり!
アコードHVのエンジンは4気筒2000cc。バッテリーに余裕がある時はエンジンを停止し、電気モーターだけで走るので静かで快適だが、エンジンがかかると、ちょっと安っぽい音がする。フル加速だとかなり唸る。この手のハイブリッドシステムは、電気自動車同様、スピードが遅ければ遅いほど燃費がいいが、飛ばすと急速に悪化するという宿命を負っている(逆にディーゼルは、高速巡航のほうが燃費も気分もイイ)。
つまりアコードHVは、都心を這い回るハイヤーなどにはいいが、大容量バッテリーのせいでトランクが狭いこともあり、ゴルフやロングドライブ向きではない。価格も割高なので、海外ではまず人気は出ないだろう。
日本経済にとっては、9月に発売されるフィットHVのほうが、はるかにプラス材料になりそうだ。
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