中期的な割高警戒圏に入ってきた外貨とは?
※<資料>参照)。(了)
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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業。大手投資情報会社で編集長、代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
ここに来てクロス円の中に、年初来の高値を更新したり、接近する動きが出てきました。これは、中期的にどのような評価になるか、為替の投資判断指標の一つである5年移動平均線からの乖離率で確認してみたいと思います。
◆リスクオン取引の限界
5年線からの乖離率で見ると、ユーロ円、ポンド円はプラス20%程度が経験的にはほぼ上限。また、NZドル円、つまりキウイ円は同プラス30%程度がほぼ上限となってきました。これが、経験的には中期的な割高限界圏の一つの目安でしょう。
さて、ユーロ円、ポンド円の同乖離率は最近プラス14-15%程度まで拡大してきました。そしてキウイ円のそれはプラス28%程度。これまで見てきたことからすると、徐々に中期的な割高の限界圏に接近してきたといえそうです。
この背景には、円の総合力を示す実効相場がかなり中期的な円安の限界圏に入ってきた影響が一つあるのかもしれません。また、クロス円はリスクオン局面で上昇しやすい傾向がありますが、VIX指数、「恐怖指数」がリスクオンの限界圏に達してきたことと符合する結果ともいえるのではないでしょうか(
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