消費増税でもクルマは4月以降に買うのがお得な理由
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
今回で8回目を数える、自動車ライターの清水草一×渡辺敏史両氏による恒例のゆく年くる年対談。愛すべきクルマバカの2人が2014年の自動車業界と日本を大胆予測する!
◆2014年新春自動車対談【後編】
⇒【前編】私のカー・オブ・ザ・イヤー発表 https://nikkan-spa.jp/561708
――2014年は、なんといっても4月からの消費税アップ。その前にソチ五輪があります。
清水:真央ちゃんvsキム・ヨナが我が家としては一大事なんだよ(笑)。
渡辺:氷上の日韓代理戦争。
清水:前回のバンクーバー五輪のときは韓国・光州にいてさ、高速道路のサービスエリアで周り全員韓国人のなかで観戦したんだよ。真央ちゃんがちょっとミスするたびに歓声が上がってさ。今回はなんとかギャフンと言わせたいよね。そのリベンジが果たせたら日本の復活も本物だよ。
渡辺:トリプルアクセル2発決めて。
清水:そう、真央ちゃんが金メダル獲れば、そっから加速がついて日本経済に立ちはだかる消費増税という壁を乗り越えさせてくれるんだよ。
渡辺:そこまで背負わせますか。真央ちゃんの仕事でけえ(笑)。
清水:日本経済の行く末を背負わせてしまって、真央ちゃんにはホント申しわけないけど。
渡辺:金メダル獲った瞬間、キム・ヨナに向かってドキューンとやってほしいですね(笑)。
――五輪期間中には、駆け込み需要が佳境を迎えてるはずです。
渡辺:僕はそれには申しておきたいことがあって、基本的に今回は、慌てる乞食はもらいが少ないと思う。駆け込み需要報道がさかんになされるだろうから、不安になるかもしれないけど、余裕で流してOK。
――というのは?
渡辺:メーカーもディーラーも全力で売らんがなの態勢でくるわけですよ。特に輸入車は、需要に対して供給が枯渇することはたぶんあり得ない。供給は十分にある。そうすると4月以降、余ったクルマをどうするかって話になって、新古車(登録済み未使用車)が大量に発生するはず。だから、それを狙えばいい。
――慌てちゃいけないんですね。アウトレット車を狙えと。
渡辺:ただし大事なのは、ディーラーに1度は行っておくこと。コーヒー飲んで、電話番号を書いてくる。あとは、アンコウのようにポカーンと口を開けて待っていれば、ディーラーから「お客さまだけに特別なお知らせ」がじゃんじゃん舞い込んでくるんですよ。
清水:それは楽しいね。めぼしいところは全部行って種を撒いておいて、「ここだけの話」をたくさんもらって、そのなかから選ぶ。3%にこだわると、数十万円の値引きを逃すことになるわけだ。
渡辺:消費増税と同時に、自動車取得税が2%下がることになったから、200万円のクルマ買って、たかだか2万円の負担増。その差額は、メーカーのインセンティブやオプションのサービスで、ディーラーは必ず穴埋めしてくるはずですから。
――それに駆け込み需要が終わった反動に加えて、4月以降のディーラーが大変なのは、3年前の東日本大震災で新車販売が激減したから、3年目の初回車検の入庫も激減します。
清水:3か月くらいは日干しになっちゃうわけだ。
渡辺:それも付け入るチャンスですよね。
――じゃあ年明けは、ソチ五輪に集中していいんですね。
渡辺:そう、心おきなく。
清水:とにかくクルマを買ってください。個人のためでも、自分のためでもなく、お国のために!
――駆け込み需要必勝法は「果報は寝て待て」ですね。で、ソチ五輪の余韻に浸ってる間に、いつの間にか消費税が上がってて、気がついたらサッカーW杯ブラジル大会。
清水:真央ちゃんが金メダル獲って、W杯でグループリーグ突破したら、お祭りだよ、日本は。わっしょい、わっしょい!
――じゃあ、上半期の日本は大丈夫なんですね。でも下半期は?
清水:上半期を乗り切れれば、もう中国のGDPを抜き返すとこまで日本は勢いに乗っていくわけだよ。下半期には株価3万円超え! 真央ちゃんが金なら日本も金だ!
渡辺:ウルトラ大勝利ですね。
◆渡辺敏史が選ぶ『CAR OF THE YEAR 2013』
★ポルシェ・ケイマン 612万円~
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=561728
【次点】マツダ・アクセラ 171万1500円~
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=561729
文/コンコルド足立 写真/ポルシェ マツダ トヨタ メルセデス・ベンツ GM アルファロメオ JAMA
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