更新日:2014年04月04日 09:04
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アベノミクス株高が迎えている正念場の理由

吉田 恒

吉田 恒氏

 アベノミクスの株高と呼ばれる動きが始まったのは2012年冬。以来、2013年5月に1日で1000円もの日経平均暴落が起こったこともあったが、その後も株高基調は大崩れせず最近に至っている。ただ、実は最近にかけてアベノミクス株高のなかで初めてのことが起こっている。中期トレンド判断の目安になる52週移動平均線を割り込み始める動きである。 ◆初めての52週線割れ攻防  52週移動平均線は、中期トレンド判断で参考になるが、それは日経平均についてもある程度使えそうだ。日経平均の52週線は足元で1万4400円程度まで上昇してきた<資料参照>。その意味では、日経平均はすでに2012年から続いてきたいわゆるアベノミクスの中期上昇相場の転換が試される局面に入っているといえそうだ。 ※資料はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=616164
資料

<資料>

 経験的に、52週線は中期トレンドに対する「ダマシ」が少ない。つまり、中期株高トレンドのなかでの一時的な株安なら、52週線を大きく長く割り込まない程度の動きになるが基本だ。  その52週線、足元は1万4400円程度。これを5%下回ると1万3700円程度という計算になる。アベノミクス株高がまだ続いているなかでの、一時的な株安なら、その程度までの下落にとどまり、それを大きく、長く下回る株安になるようなら、アベノミクスに伴う中期的な株高が終了、株安の中期トレンドに転換した可能性を注目する必要が出てきそうだ。(了) ◆4月の会場及びWEBセミナーのご案内 8日=「100万ドルナイト・為替セミナー追加開催(東京)」 9日=「M2JFXアカデミア予測編」 18日=「月例WEBセミナー」 http://www.m2j.co.jp/seminar/ 【吉田 恒氏】 1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。 2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。 著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など ●ツイッター http://mobile.twitter.com/yoshida_hisashi ●毎週動画 http://www.m2j.co.jp/fx_channel/ ●FXの学校「アカデミア」 https://www.m2j.co.jp/mp/my_fxacademia/
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