続・脱FX膠着相場へのカウントダウン

吉田 恒氏
これを参考にすると、すでに4月までで小動きは3か月続いたので、この5月以降、いつドル/円最大値幅が5円前後に急拡大してもおかしくない時間帯に入っているということになる。これまで起こったことがないことが起こらない限り、その方向が円高でも円安でも、もうすぐすごい大相場になりそうだ。
ところで、5月19日の為替市況について、市況報道は以下のように解説していた。「世界の為替市場のボラティリティーがほぼ2007年以来の低水準に下げた」(ブルームバーグ)。そしてそれを具体的に以下のように説明していた。「JPモルガン・チェースのグローバルFXボラティリティー指数は6.33%に低下。5月9日は6.21%と、2007年7月9日以来の低水準を記録していた」。
この「2007年7月9日」は、後から振り返ると記録的な小動きの最終局面といえるタイミングだったようだ。ドル円は当時、2007年4月と5月、2か月連続で最大値幅が3円未満の小動きとなっていた。6月は値幅が拡大したもののそれでも3円台。それが、この7月は一気に6円近くに値幅が急拡大したのである。
もっと細かく見てみよう。この7月は9日までの最大値幅が1.5円程度に過ぎなかった。ところが、10日から月末までの約20日間で最大値幅は一気に5円以上に急拡大したのである。
チャート的に見ても、5月から7月上旬にかけて120-125円で方向感を欠いた展開が続いていたが、7月中旬から8月中旬にかけてドルはほぼ一本調子で10円の急落に向かった。
こんなふうに見ると、小動き記録になった上述の2007年7月9日は、後から振り返ると小動き終了のタイミングであり、大相場が始まる目前の記録だった。19日を含め、この5月はそれ以来の小動き記録が出ているということは、経験的にはいよいよ小動きが終わり、一方向への展開が始まる目前のタイミングとしても注目してみたい。(了)
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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など
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