オヤジでも免疫力が高まる10の生活習慣
『免疫力をあなどるな!』 (サンマーク出版)の著者であり、がんワクチン「バクセル」の開発をするテラ社・代表取締役の矢崎雄一郎医師に話を聞いた。
「私たちの健康を左右する、司令官役の免疫細胞を樹状細胞と言います。私はこの樹状細胞をわかりやすく“ボス細胞”と呼んでいます。有能なボス細胞作りを心がけることで飛躍的に免疫力は高まり、老化防止と健康促進を同時に叶えてくれるのです。人間の身体は60兆個の細胞があり、新陳代謝によって常に新しいものに入れ替わる。歳をとっても、ボス細胞のおかげで、健康に生きられているんですよ。」
加齢で衰える免疫力も、日ごろの行い次第で免疫アンチエイジングできるようだ。では、どうすれば有能なボス細胞に生まれ変わらせることができるのか? 矢崎医師にポイントとなる生活習慣を上げてもらった。
・朝食を抜かない
・野菜2:肉1のバランスで、多種多用な食品を摂る
・最高の健康食は「納豆キムチ」
・1日1杯の味噌汁を飲む(味噌汁のほか、ヨーグルトなどの発酵食品を含む)
・喉が渇く前に、水を飲む
・過度な除菌、抗菌をしない
・1日2回、歯磨きをする
・1日10分でも仮眠をとる
・ツラいと感じる運動は3日でやめる
・寝る前のスマホは厳禁。初恋を思い出しながら寝る
いかがだろうか? これならば明日からでもできそうじゃないか! どれも中庸かつ明日からできる生活改善である。要はバランスが大事。どちらかに偏る極端な健康法はどれも眉唾であると矢崎医師は語る。
筆者には10番目の「寝る前のスマホは厳禁。初恋を思い出しながら寝る」がもっとも難易度の高い生活改善であったが、
「それは交感神経と副交感神経の兼ね合いであり、スマホやPCのブルーライトを浴びると、交感神経を過剰に刺激し、自律神経を崩します。初恋のようなポジティブなイメージを持ち、リラックスして副交感神経を優位にするのが大事です」(矢崎医師)
初恋は思い出したくもない悲しいものだったが、今夜から副交感神経を高める楽しいことを夢想しながら床につきたいと思う。<取材・文/日刊SPA!取材班>
プロフィール●矢崎雄一郎
医師。テラ株式会社代表取締役(http://www.tella.jp/)。1972年長野県生まれ。東海大学医学部付属病院外科医、東京大学医科学研究所細胞プロセッシング寄付研究部門研究員を経て、2004年にテラ社を設立。免疫療法のひとつ樹状細胞ワクチン「バクセル」の研究開発で注目を浴び、バイオベンチャーとして異例の早さでJASDAQ上場を果たす。大学病院を含む全国34の契約医療機関と提携。現在、「バクセル」の薬事承認に向けて準備中。近著に『ハグレ医者』(共著)、『免疫力をあなどるな!』など。矢崎雄一郎サイト
私たちの身体では1日5000個の癌細胞が生まれ、5000個やっつけている。そのディフェンスの要は免疫細胞だ。つまり「免疫の衰えは万病の素」といえる。
免疫力が衰えるオヤジ世代にとって、「免疫アンチエイジング」は果たして可能なのか?
『免疫力をあなどるな!』 免疫療法の最前線に立つ著者による、身体の「基礎力」を劇的に高める健康法 |
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