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市販のサプリは半数以上が問題あり!? 正しいサプリの選び方

 ストレス、肉体疲労、そして新型コロナウイルス。現代人を取り巻く環境は年々シビアになっている。だが人生100年時代といわれる昨今、若く健康でい続けるためには、サプリメントの力を借りるのも賢い選択だ。

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商品名からは想像がつかないような成分が含有されていることも……

「ドラッグストアやネットで購入できるサプリの中には粗悪品が紛れ込んでいる可能性が高い」と語るのは、医療機関専用サプリを扱うヘルシーパス代表・田村忠司氏だ。  医薬品・食品業界には原料の入庫から製造、出荷に至るすべての工程で製品が安全に作られ、品質を一定以上に保つよう定められた「GMP(適性製造規範)」というシステムがある。  しかし、現在日本国内でサプリを製造している約5000に及ぶ工場の中で、この規範を満たしているのは200か所程度にすぎないという。 「製造過程で専門家が一切介入しないサプリも存在し、中には有効成分の含有量が全体の1%に満たない商品や、飲んでも胃で溶けないサプリメントを販売しているメーカーもありました」(田村氏)  田村氏は、以前サプリの生産工場で働く方から「原料に何を使っているか見てしまったから、自分たちは絶対にそのサプリは飲まない」と言われ、衝撃を受けたという。  玉石混交のサプリ業界。では、今後どのような基準でサプリを選べばよいのだろうか? 「パッケージに記載された原材料をしっかり見るようにしてください。原材料表示は前半が食品、後半が添加物にグループ分けされ、それぞれ多く使われている順に並んでいます。前のほうに栄養とは関係のない物質や添加物が入っていたら、そのサプリはやめておいたほうが無難です。ただ、栄養主成分であってもビタミンCなど添加物扱いで後半に表示されてしまうものもあります。判断に迷ったときは、栄養に詳しいドクターや薬局の薬剤師にアドバイスをもらうのもいいでしょう」  モノによって値段や品質がピンキリなのはサプリに限った話ではない。  だが、悩みを持つ人に訴求するという製品の特性上、消費者が踊らされやすく、粗悪品が蔓延しやすい傾向にある。  すでに現在、新型コロナウイルスに対してあたかも予防効果があるかのように標榜した製品に対しては消費者庁が注意喚起を行っている。  こうした状況の中で、サプリ選びにも、正しい知識と冷静な対応が求められている。 【ヘルシーパス代表・田村忠司氏】 医療機関専用サプリを提供するヘルシーパスを経営。著書に『サプリメントの正体』(知的生き方文庫)などがある 取材・文/真島加代・沼澤典史(清談社) マッサー
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