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ココリコ遠藤も被害にあった未公開株詐欺の狡猾手口【コラムニスト・木村和久】

― 木村和久の「オヤ充のススメ」その82 ―


 ココリコの遠藤章造さんが、未公開株の詐欺にあって、数千万円やられたというニュースが出ていたが、未公開株詐欺というのはなかなか犯罪を実証しづらいんですよ。実は知り合いも未公開株でやられて、それを取り戻すべく、悪戦苦闘した過去がある。その話を今回してみたい。

ココリコ遠藤も被害にあった未公開株詐欺の狡猾手口【コラムニスト・木村和久】 遠藤さんがやられた時期は、2002~2003年頃で、ITバブル真っ盛り。最初のデイトレードブームが起きた頃で、雰囲気的には最高だ。IPO全盛で、この株は半年で3倍になるなんて話が、いたるところで聞かれていた。そんな時代である。

 私が関与した未公開株もその頃で、遠藤さんがやられた時期と合致する。こっちがやられたのはキャバ嬢で、仕掛けて来たのはお客さんだ。今未公開株を買えば、半年ぐらいで倍になるから。特別キミにだけに、この話をしているのだから、他言無用だからとね。

 その未公開株の株券を見せてもらったけど、わけのわからない横文字の会社で、電話をしても繋がらないし、住所を調べて行っても、貸しオフィスだし、これが上場間近の企業なの?って、調べればすぐ分かるんだけどね。

 じゃこの株券は違法で、でたらめなのか?この判断が難しい。簡単に言うと、普通の中小企業の株券だって、未公開株なわけですよ。100円しか価値がなくても、あながち違法と言えないから、困ったちゃんなのだ。

 話は300万円やられたキャバ嬢が、半年経っても、お金は倍にならず、「上場が延びている」と言われて、引き延ばされている。困り果てて、相談を持ちかけたというわけだ。

 未公開株を吹っかけて来たお客さんは、キャバ嬢から未公開株で金を騙しているのが、常習だという。ならばとキャバ嬢のネットワークを使い、被害者を調べたら、ほかに150万円やられたコと、他店で1000万円というコが出て来た。やるなあ。

 さてこの詐欺師のおやじから、どうやって金を取り戻すか。一応店に、お客さんの住所を聞いてみたが、相手も用心して本名や住所を教えてない。これは困ったと思ったが、実はその詐欺師の高級マンションで飲み会があり、そこに行ったことがある女性が現れた。じゃ名前もわかるか。日ごろ使っている名字は、そのマンションに書いてあったってことで、これはひょっとして、住民票を取れるんじゃないか。

 あとは知り合いの弁護士に頼んでって、その人もキャバクラの客だけど、調べた素材を吟味してたら、見事住民票が取れることが分かった。あとは、弁護士事務所の名前で、内容証明郵便を送れば、たいがいびびって返金してくるはずだと。

 ここでふと考えた。どこまで救えばいいのか。さすがに相手も1000万円の返金に応じるだろうか。その1000万円被害のコとは面識がない。助けたいのは、300万円と150万円のコだ。ふたりを救うべく、悪いけど1000万円のコには、連絡しなかった。

 まずはその詐欺師に女のコからメールさせた。内容は「○○さんの住民票取れたので、近々弁護士さんから内容証明郵便が行くかも。Aちゃん、Bちゃんの返金よろしく」と打ってみたら、まあびびっちゃって、翌日元金が戻って来たのだ。

 敵もややこしいトラブルは防ぎたいからね。数百万円でケリつくなら、払うでしょう。

木村和久

木村和久

 だいたい半年で倍になるっていうなら、お前が持ってりゃいいじゃん。なんで売ってくるの。未公開株は、基本的なとこがおかしいよね。最近景気いいから、未公開株の詐欺師が暗躍してるかもしれない。株に疎いコはまじ注意して欲しいっす。

■木村和久(きむらかずひさ)■
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦




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