クリケット日本女子代表・小林悦子「最初はYouTubeを観て研究するしかありませんでした」
―[もぎたて!女子アスリート最前線]―
~もぎたて!女子アスリート最前線 第6回~
世界で一番競技人口の多い球技はサッカー。では、「球技として世界第2位の競技人口を誇るスポーツは?」と聞かれて即答できる人がどれほどいるだろうか。答えは「クリケット」である。
「野球の原型」ともいわれる英国発祥のクリケット。サッカーと同じく4年に1度開催されるワールドカップは全世界で20億人以上が視聴し、数億円の年収を稼ぐスーパースターも多い。野球が盛んな日本ではほとんど存在を知られていないが、日本代表として世界を舞台に活躍する選手もいる。今回の「もぎたて!女子アスリート最前線」では、この“謎のスポーツ”クリケットの女子日本代表として活躍する小林悦子さんにスポットを当ててみた。
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小林:中・高の部活は軟式テニスをしていて高校では九州大会に出場もしました。親の転勤の都合で、大学は東京の昭和女子大学に入学したんですけど、これが縁でクリケットに出会いました。「新しいことにチャレンジしたい」という気持ちが強かったのと、日本での競技人口が少ないことから、「私でも頑張れば日本一になれるチャンスがあるかも」と感じたんです。
他の大学との連合チーム(法政、青山学院、専修、昭和)に所属した小林さんは、一年目にして大学日本一になるという快挙を達成。当時、連合チームのキャプテンを務めていた日本代表・菅野美保さん(法政大)の影響で日本代表を目指すようになる。
小林:初心者なので、勉強する方法はYouTubeで海外での動画を観て研究するしかありませんでした。テニスの経験が生きたのか、「ボールをミートする感覚」はスムーズに身体に入っていき、バットマンとしての才能が開花したんだと思います。逆に守備面はキャッチングが不慣れなこともあり、少し苦戦しました。
小林さんのポジションは「バッター」。入部当初の部員数は5人だったが、チーム力を高めたため、翌年には部員も16名に増え、単独でチームを組めるようになったため独立した。大学2年の夏には日本代表に選ばれるというスピード出世で頭角を現した。
小林:大学3年にはチームのキャプテンになり信頼度も増しましたが、自分的には勝負弱さを感じていました。「ここぞというときにヒットを打てる選手になりたい」という気持ちで練習に励み、2013年9月の「富士予選プレーオフ」の早稲田大学戦で前半は苦しみながらも、この日は自身のバットで、ハーフセンチュリー(50点以上得点すること)を初めて経験することもできて、逆転勝利を果たせました。チャンピオンズクリケットに出場したのですが「今考えるとこの試合で燃え尽きた感があったのかな」と思いました。
2014年に開催された「仁川第17回アジア競技大会」には、前回銅メダルを獲得したことから期待されて臨んだが、準々決勝で中国に敗れ、ベスト8という結果に終わった。


小林:このまま先輩任せでは強くならない。「自分たちで世代交代をして、今よりも上のレベルで戦うために変えていかいないと」と危機感をつのらせています。今後の目標としては、海外での試合を今より沢山積んでいき、ワールドカップの東アジア予選を突破したいです。
「チーム力を高めることのみでなく、日本ではマイナーなクリケットの楽しさ、魅力も伝えていきたい」と語る小林さん。ルールや体験・観戦ガイドについては、「日本クリケット協会」のHPに詳しいので、是非、のぞいてみてほしい。 〈取材・撮影/丸山剛史〉
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