サーファーの敵はサーファーじゃない? サーフィンにまつわる大いなる誤解
~今から始める2020年東京五輪“観戦穴場競技”探訪 第37回~
※前回の話…スポーツ好きブロガーのフモフモ編集長が、東京五輪でチケットが買えそうな穴場競技探訪へと出かけました。今回の競技は、サーフィン。チャラいスポーツの代名詞。オラオラ系のサーファーに恐怖感を抱きつつ、先入観全開で大会に赴いたフモフモ編集長。ところが意外にも常識人(失礼)かつ、親切にルールを説明してくれる大会運営スタッフの対応に、「これは穴場ではないか」と考えを改めてつつ観戦をスタートした……
実際の競技ですが、これもまたサーファーの概念を覆すものでした。まず、
とにかく選手たちが動かないのです。
もうヒート開始のアナウンスが流れているのに、沖のほうでプカプカ浮いているだけ。
いつ始まるのだろうかと不安になるくらい、ただただプカプカ浮いています。
しかし、これは
休んでいるわけでも、サボっているわけでもないとのこと。
サーフィンで勝つために一番大事なのは、
「いい波をつかまえる」
ことなのだそうです。
大きくて強い波に乗らないと、意識高い動きはできませんからね。
しかも、そこにも駆け引きがあって、サーファー界では
「波の頂点に近い位置にいた人間に、その波に乗る優先権がある」
のだそうです。そして、誰かが優先権を持っている波に横入りしたりすると厳しいペナルティを課されるのだとか。
サーファーが丘に上がってケンカする際の主要因がこの「波の横入り」
だそうで、横入りされると気分が悪いだけでなく衝突などの危険な事故の原因になるため、とにかく横入りだけは絶対にダメなんだそうです。
つまり、選手たちが沖でプカプカしているのは、いい波を待ち、その優先権を取るための位置取り争いをしていたわけです。
※フモフモ編集長の「今から始める2020年東京五輪“観戦穴場競技”探訪」第1回~の全バックナンバーはこちら
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