運命の“サバイバー・シリーズ”――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第273回(1997年編)
“モントリオール事件”はビンス・マクマホンとブレット・ハートのふたりのあいだだけのパーソナルなできごとではない。プロレスを“提供する側”と“観る側”の関係がドラスティックに変わり、アメリカのプロレス史が大きなターニングポイントを迎えた、そんな1日だった。
運命の“サバイバー・シリーズ”(1997年11月9日=カナダ・ケベック州モントリオール)は全7試合、総勢38選手が出場した“大作”。
1987年の“感謝祭”の夜に第1回大会が開催された“サバイバー・シリーズ”は、第1試合からメインイベントまですべての試合がイリミネーション・マッチでおこなわれる“団体戦”のイベントとしてスタートした。
この大会も4対4のイリミネーション・マッチ4試合をラインナップ。中堅どころからトップグループまでの計32選手が“選手名鑑”的な試合を展開した。トゥルース・コミッション(インテロゲーター&リーコン&スナイパー&ジャッカル)、DOA(ディサイプル・オブ・アポカリプス=クラッシュ&チェインズ&スカル&8ボール)、ヘッドバンガーズ(モッシュ&スラッシュ)、ガドウィンズ(ヘンリー&フィニアス)といったタッグチーム群はその後、何度かのモデルチェンジをくり返したあと、WWEのリングから消えていった。
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