震災後の熊本競輪場を訪ねて感じた熱い思い
競輪、ボートレースとサッカー観戦、旅行(国内海外関わらず)を趣味としている、まとば雄一郎と申します。公営競技についてはボートもやりますが9割方競輪がメインで競輪歴は15年、特に下級戦となるA級を中心に投票し、訪れたレース場は廃止場を含め競輪45場、ボート、オートは全場制覇済み。韓国の競輪3場、ボート1場も訪ねてきた。
熊本競輪は、熊本市の繁華街から少し西に離れた水前寺運動公園内にある。水前寺運動公園にはロアッソ熊本によるJリーグ公式戦も開催される陸上競技場(水前寺競技場)も併設されており、大きな被害を受けていた場所である。ちなみに陸上競技場については、ようやく今年からJリーグでの使用が再開されている。
震災以降、熊本駅や水前寺駅などから出ていた熊本競輪への無料バスは運行休止となっているため、市電を利用して最寄り駅から徒歩で向かうことになった。市電の駅から歩いていても、人の立ち入りができない建物、危険度判定で「危険」と判定された建物が当時はまだ多く残っている状況を目の当たりすることに。
さて、競輪場内の様子だが、本来「滑走路」といわれる長い直線を有し、1周も大半の競輪場が400mのところ500mあるという見方によっては日本最大の競輪場である熊本競輪場も、施設の大半が危険度判定で「危険」と判断されていたため、建物内に立ち入ることはできない。スタンドも封鎖されており、入ることはできない。当時の報道で大きな亀裂が入ったと言われていた走路は見ることすらできない状況だった。
しかし車券は売られている。車券を発売しているのは、3コーナー裏のサービスセンターと4コーナー裏の早朝前売所の2か所だ。この2か所は幸いにも危険度診断の結果、利用可能と判断されたため現在でも車券を販売でき、場外売り場として熊本競輪場は運営できているという状況なのだ。場内はいたるところがフェンスで張り巡らされており、利用可能なエリアは僅か。場内の建物はほとんど利用できないため、大型モニタが設置され観戦専用のエリアとなっている。また、売店は1店舗のみで、テントでの仮設営業となっていた。
今回はその中から、2016年4月に熊本県で発生した地震により建物が大きな被害を受け、現在まで本場開催が休止状態となっている熊本競輪について、場外発売している時に訪れる機会があったので、現地の状況をお伝えしたいと思う。
大半の施設が「危険」判定の中、中枢の車券発売施設は生き残る
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