雑学

韓国と日本のボートレースの違い……3単複ってなんだ?

 日本の公営競技と言えば競馬、競輪、ボートレース、オートレースの4つだが、実は韓国にも、同じように公営競技が4つあることをご存じだろうか? その4つの公営競技とは、競馬、競輪、ボートレース、闘牛の4つだ。

2階観覧席

ミサリのボートレース場。広がる光景は日本と変わらない

  闘牛?と誰もがここでツッコミを入れたくなるだろうが、この話はまた今度。今回は日本でも馴染みの深いボートレースの話をしたいと思う。

 韓国のボートレースは’02年にスタートした。ボートレース場はソウル郊外の渼沙里(ミサリ)にある1場のみで、’88年のソウルオリンピックでボート競技を開催した漕艇場を改修して使用している。現在は基本的に毎週水、木曜日の2日間開催で、日本の場合は1日12レース制となっているが、1日14、または16レース制で20~25分間隔で淡々と進むのが特徴だ(※’18年時点)。

 選手の総数は約160名で、日本の約1500名と比べると数は少ない。日本と同様に年に数回グレードレースが開催されていて、今回訪ねたのは、そのグレードレースの最高峰、韓国のグランプリだ。

日本のボートレースとは異なるスタート方式と賭け式……3単複ってなんだ?


 ルールは基本的な部分は日本と大きく変わらないようだ。一部、当初はフライングスタートで2秒以上のスタートでフライングとなり、1秒である日本よりも甘い基準だったが、現在は日本と同じく1秒以上のスタートでフライングとなっている。しかし、韓国独自のレギュレーションとして、’16年よりオンラインスタート方式と呼ばれる競走が始まった。これはピットからそのままスタートして1マークへ向かうというレースで競馬のスタートのような感じになっている。

 ルールの大半は日本のボートレースと近い反面、舟券の種類や発売方法は日本と異なる点が多い。日本は100円単位での発売だが、韓国ではすべての公営競技(競馬、競輪、ボート、闘牛)において100ウォン(約10円)から購入可能だ。韓国では依存症対策や射幸心の抑制に重点が置かれており、投票券の販売に様々な制約が設けられている。

3連単オッズ

3連単オッズ画面。しかし、購入するには個人情報の登録が必要な専用カードが必要だ

 まず一つは、1レースあたりの購入上限が10万ウォン(約1万円)までとなっている。実際には窓口を変えればそれ以上購入できるのだが、それでも1度の購入での上限は10万ウォンだ。次に、賭式の種類にも違いがある。売られている賭式は、単勝、複勝、2連複、2連単、3連複、3連単、3単複の7つで、拡連複(ワイド)は存在しない。ちなみに、3連単が導入されたのは’17年とかなり遅く、現在も現金で購入することはできない。購入するには電話番号などの個人情報を登録した専用のカードを作る必要があり、おそらく依存症対策として購入額などが管理されているのではないかと推測する。

 このように3連単の購入には制限がある、しかし2連単、3連複では配当が安すぎる……そんな状況を打開するためなのか、’18年から「쌍복승식」(※直訳すると:単複勝式、ここでは3単複と表記する)という新たな賭式が登場した。この3単複は韓国独自の賭式のようで、1着を当てる、かつ、2,3着に入る2艇を選ぶ(順序は問わない)。

3単複舟券

3単複舟券。1-5-24の場合、このような表示で発券される

 例えば1-2-3と購入した場合は、1着は1号艇、2着3着は2号艇3号艇が入れば的中だ(3連単で言えば1-2-3、1-3-2)。こちらは現金でも購入可能で組み合わせは60通りとなり、2連単と3連単の中間的な賭式となっている。

3単複のオッズ

3単複のオッズ画面

 気になる控除率は28%(単勝、複勝は19%)だが、100倍以上、もしくは20万ウォン(約2万円)以上の払い戻しとなった場合は、所得税などの税金が差し引かれて払い戻されるのだ。日韓の違いをお話したところで、実際にミサリボートで昨年末行われたグランプリの開催日での現地観戦の感想に入ろう。

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舟券は基本金券で購入

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