子連れもOK!台湾に行ったら訪れたいカバラン蒸留所の楽しみ方
― 第63回 ―
ウイスキー好きなら、蒸留所訪問は最高の楽しみの1つです。日本であれば、大阪府の山崎蒸留所、山梨県の白州蒸留所、北海道の余市蒸留所、宮城県の宮城峡蒸留所、埼玉県の秩父蒸溜所など、各地に蒸留所があります。国内で行き尽くしたら、やはり海外のウイスキー蒸留所を見てみたくなるところでしょう。
とはいえ、聖地のスコットランドに行くのは、日数的にも予算的にもハードルがとても高いのがネックです。そこでオススメなのが、台湾です。2008年から蒸留をスタートしたシングルモルトウイスキーを作るカバラン蒸留所があります。先週末、5年ぶりに再訪したので、今回はカバラン蒸留所の楽しみ方をご紹介します。
まずは、行き方です。オススメはバスです。今回は、台北で一番大きいバスターミナルの「台北轉運站」から出発しました。1階のチケット売り場で「宜蘭駅」行きのチケットを買います。帰りは台北ではなく、別の観光地に行こうと思っていたので片道です。そのため、「全票」と「半票」の掲示があったので、半票を指さして注文しましたが、しばらく意思の疎通が取れませんでした。結論、半票は子供料金のことで、恥ずかしすぎて穴があったら入りたかったです。料金は、140TWD(480円)くらいでした。
きれいな大型バスで快適な旅に出発です。道がすいていれば1時間程度で着くのですが、この日は大渋滞。1時間45分もかかってしまいました。とは言え、トイレ付のバスですから安心です。宜蘭のバス降り場に着いたら、そこのタクシー乗り場からタクシーに乗り、「金車★瑪蘭威士忌酒廠」と手書きした紙を見せれば行ってくれます。(★はくちへんに葛)時間は20分ほどで、300TWD(1000円)くらいでした。台北から電車とか、宜蘭からバスということも可能です。5年前と違い、今では多数の来訪者が日本語でブログを公開しているので、情報には事欠きません。
タクシーを降りたら、まずは工場を見学することにしました。「威士忌酒廠 参観入口」とある建物を入り、2階に上がると見学開始です。まずは、ウイスキー製造に関する様々な展示を楽しみましょう。英語表記もあるので、ウイスキー好きであれば問題なく理解できるはずです。
原料の大麦に触れるので、ピートタイプとノンピートタイプを手に取って香りの違いを感じてみましょう。カバラン蒸留所では、ウイスキーの経年変化を実物で紹介してくれるのが見所です。利用する樽によって、どのように色が変わっていくのかを展示するコーナーは見逃せません。
このコーナー、とても楽しいので、じっくりと見学してください。一番勉強になります。この先が、実際の工場になるのですが、とても淡泊でさらっと終わってしまうからです。
粉砕した麦芽を温水でおかゆ状にする糖化槽、できあがった麦汁を発酵させる発酵槽、発酵したもろみを蒸留する蒸留器が並びます。規模が大きく圧巻ですが、ガラス張りの向こうなので撮影するのも一苦労です。従業員の姿も見えません。とは言え、見学したときは蒸留中のようで、蒸留された透明の液体が流れ出していました。
蒸留器の奥には、連続式蒸留器もあります。しかし、こちらはウイスキー作りには利用していません。そして、その奥が樽の貯蔵庫です。広大な部屋に数え切れないくらいの樽が並んでいるのは圧巻です。しかも、珍しく樽を縦に積んでいます。これで、見学コースは終了です。
ウイスキーの経年劣化展示コーナー…ほか見所は?
1
2
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
記事一覧へ
記事一覧へ
この連載の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ