五右衛門はゲーモン、不二子はマルゴー…イタリア・サンマリノでも大人気の『ルパン三世』コラボワインの味は?
― 第61回 ―
お酒のラベルにアニメやマンガのキャラクターが採用されることがあります。気に入っている作品なら即購入しているのですが、先日飲みまくったのが、『ルパン三世』コラボのサンマリノワイン。延べ6人で7本を飲んだのですが、最高の時間となったのでご紹介します。
『ルパン三世』は、実はテレビアニメシリーズは1985年の第3シリーズで長らく止っていましたが、2015年30年ぶりにテレビアニメ化されました。全26話で、2015年10月から2016年3月まで放映されています。この新シリーズの舞台になったのがサンマリノ共和国とイタリアです。サンマリノはイタリア半島の中東部にあり、イタリアの中に位置している世界で5番目に小さな国で、面積は大田区と同じくらいです。301年に建国されて以来、今まで1700年以上戦争を体験したことがないというのも特徴です。
テレビアニメの新シリーズ化にあたり、舞台となったサンマリノにちなんでサンマリノ唯一の国営ワイナリーのワイン「SAMMARINESE」とコラボすることになったそうです。サンマリノは豊かな土壌と温暖な気候に恵まれており、イタリアワインに似たクオリティの高いワインを造っています。ちなみに、サンマリノを含むイタリアでは、『ルパン三世』はトップクラスの人気を誇るアニメです。イタリアでは新シリーズが日本より早く2015年8月から放映されているほどです。
「SAMMARINESE」のネットショップには12種類の商品が登録されていますが、今回はスパークリングが2本、白2本、赤3本を飲みました。
まずは、ルパン、次元、五右衛門、不二子、銭形の5人全員が登場するラベルのスプマンテ。ブドウはシャルドネとサンジョヴェーゼ、サンマリノの土着品種であるビアンカーレを使っており、青リンゴのような香りが食欲をそそります。フレッシュで酸味があり、辛口です。このボトルが採用されたのは、5人とも気に入るであろうというのが、チョイスの理由だそうです。
フルーティーですが、バランスが取れていて辛口なので、確かに人を選ばず乾杯に使えます。シーフードやサラダなどの前菜から生ハムまで合いそうです。
当然、飲みの会話は『ルパン三世』の話題になります。イタリアでは、五右衛門はゲーモンと発音されているとか、登場人物で不二子だけマルゴーと名前が変わっているとか、トリビアを出し合いながら、お気に入りのストーリーなどを披露。登場人物を思ってチョイスされたコラボボトルを飲みながらというのは、この上ない幸せタイムです。
白ワイン1本目は「ルパン三世・ヴィニ・ディ・ビアンコ」。サンマリノの土着ぶどうであるリポッラをメインに使った白ワインで、数量限定品。フルーティで、シーフードに合いそうな感じ。不二子を抜いた男3人で、寿司屋のカウンターに座って飲めるワインをイメージしたそうです。
赤ワイン1本目はサンジョヴェーゼというブドウ100%の「ルパン三世・ヴィニ・ディ・サンジョヴェーゼ」。紫がかった赤ワインで、濃厚な味わいを楽しめます。
ワインを飲み進めて感じたのですが、赤はもちろん白でさえ時間経過とともに味が変化します。ワインなのですから当たり前といえばそうなのですが、何時間経っても変化し続けます。サンマリノワインに詳しい方に聞いたところ、ステンレスタンクで熟成させたワインでさえ、サンマリノのワインは開くのに時間がかかるそうです。デキャンタージュはもちろん、なんなら飲む前日に抜栓しておくのもありです。
イタリア、サンマリノでも大人気の『ルパン三世』
トリビアとともに楽しむルパン三世ワイン
1
2
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
記事一覧へ
記事一覧へ
この連載の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ