更新日:2023年04月20日 12:36
カーライフ

ヘンなブランドのシトロエンがつくったフツーっぽいクルマはありなのか?

 芸術と革命の国フランスの自動車ブランドといえばルノー、プジョー、そしてシトロエン。なかでもシトロエンは昔からディープなカーマニアに愛されるヘンなブランドでしたが、いつの間にかドイツ車のようなフツーっぽいクルマを作るようになってました! 一部ではマニア度が薄れたという声も聞かれますが、当欄のシトロエン軍団はどう評価するんでしょうか? オートクラブMJブロンディ改め永福ランプ=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

日本人好みのヘンな乗り物シトロエンを買えるシアワセ

永福:SPA!モテないカーマニア軍団のうち、我ら2名は栄えあるシトロエンオーナーである! 担当K:ええ、まあ。 永福:シトロエンは、カーマニアにとって極北のブランドの一つ。誇るべき勲章だな! K:僕のはわりと新しいモデルなんで、それほどでもないです……。 永福:キミは最後のハイドロ系サスを搭載した栄光のモデル・C5のオーナーじゃないか! K:最後のハイドロって言葉にひかれて飛びつきましたけど、とってもフツーに安心して乗れるクルマで、マニアックな感じはないですね。乗り心地には癒やされますけど。 永福:オレも以前、C5に惚れて乗ってたが、割合すぐに飽きてしまった。同じシトロエンでも、2世代古いエクザンティアはまったく飽きずに7年も乗ったが、やっぱり最近のシトロエンは割とフツーだな。 K:いま永福さんが乗ってるDS3もフツーですよね。 永福:フツーだけど楽しいぞ。なにしろデザインがいい! K:僕はDSとかCXとか、古いシトロエンに道で並ばれると、「勇気がなくてこれしか買えなかったんです~!」って、恥ずかしくなります。 永福:昔のシトロエンは、クルマというより「ヘンな乗り物」だ。それは仕方ない。それでもここ数年、シトロエンはデザインで飛ばして、独特の世界を形成しつつある! K:中身はマニアックじゃないけど、デザインでヘンな乗り物感を打ち出してますね。 永福:いい意味でのヘンさだな。特にC3は一般人にもウケている。
オートクラブ

今年100周年を迎えたシトロエン。マニアのヘンな乗り物のイメージは強いですが、一度乗ってみると、カーマニア以外もハマってしまうと思います!

K:どれくらい売れてるんですか? 永福:日本では年間4000台弱。ベンツやBMWの10分の1弱だが、ここ3~4年で2倍近くに増えている。これは天変地異レベルだ。 K:それって日本だけですか? 永福:そんなに伸びているのは世界中で日本だけだよ! 元の台数が少ないとはいえ、アメリカじゃシトロエンなんか売ってないし買えないんだから、我々はシアワセものだ。 K:なんでアメリカでは売ってないんですかね? 永福:ヘンすぎるからじゃないか? K:それはカーマニアとしてうれしいですね!
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C3エアクロスは日本人にウケる!
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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