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歌手・稲垣潤一のルーツ。デビュー前のデモテープでも歌った大好きな曲は?

―[クリスのお宝箱]―
稲垣潤一編Part2 アナログ盤、CD、DVDなど約2万枚以上。さらに雑誌やポスター、グッズ、珍品なども所有し(現在も収集中)、アーティストからも認められるほどの大の音楽ファンのクリス松村が、MCを務める『ミュージック・モア』で秘蔵のコレクションからとっておきの1枚を披露!  前回に続いて、今回も稲垣潤一さんがゲストの『ミュージック・モア』。今回は、稲垣さんの音楽の原点に迫ってみました。

今週も稲垣潤一さんです!

「僕は本業がドラマーだったから、自分の歌いたい曲ばかりを選んで歌っていましたね。当時は、輸入盤のレコードで洋楽を聴きながら、こんな洋楽テイストを日本語で歌いたいと思っていました」(稲垣さん)  そんな稲垣さんのためのお宝箱は、稲垣さんがビートルズ以降、おそらく影響を受けただろうと思われるレコードを、2枚持ってきました。それがこちらです!

デビュー当時から洋楽テイストで日本語のオリジナル曲を目指していた

「あっ、どっちも僕の大好きなアルバムですね。この2枚、どれほど聴いたことか!」

お宝箱を開いた途端、稲垣潤一さんの目が輝きました

 まず1枚は、ビリー・ジョエルの『ニューヨーク52番街』(1978年発売)。初の全米アルバム・チャート1位を獲得し、『マイ・ライフ』『オネスティ』などシングルヒットを生んだ名盤です。  このLPジャケットの帯には、こんな紹介文が……。 待ってたぜ! ビリー。音溝からニューヨークが、そしてビリーの鼓動が伝わる。『ストレンジャー』から1年。逞しさを増して凄い新作が生まれた!  この「音溝」という表現が、レコードならではですね!

今もなお、色褪せない名盤、私も大好きです!

 A面には、①ビッグ・ショット ②オネスティ ③マイ・ライフ ④ザンジバル。B面には、①恋の切れ味(スティレット) ②ロザリンダの瞳 ③自由への半マイル ④恋のとばり ⑤ニューヨーク52番街 全9曲を収録。  ビリー・ジョエルが大好きなアーティストだという稲垣潤一さん。 「なかでもこのアルバムは大好きで、6~7曲歌っていたかな。デビュー前の1981年に上京してデモテープを作ったんです。ほとんど洋楽で、そのなかにビリー・ジョエルもありました。『自由への半マイル』は仙台のハコバン時代に歌っていましたね」  もう1枚、お宝箱から出てきたのは、エアプレイの『ロマンティック』(1980年発売)。この番組にも出演していただいたデイヴィッド・フォスターと、ジェイ・グレイドンによるAORユニットです。  このアルバムジャケットの帯には、こんな紹介文が……。 溢れるロマンティック感覚!! 80年代ロックシーンを眼下に見下ろして悠々たる飛行を試みるエアプレイこそ現代アメリカン・ミュージックが誇る最高峰の才能だ!!

「エアプレイも大好き。こんな洋楽を日本語で歌いたかったんです」と語る稲垣潤一さん

「僕がデビューするとき、ディレクターと共通意見だったのが、こういった洋楽テイストを、日本語のオリジナル曲で歌っていこう。それが始まりだったんです」

日本語では「ノリ」が出せない…を克服してヒット曲を連発!

 1982年に『雨のリグレット』にデビューした稲垣潤一さん。そのレコーディングでは、相当苦労したそうです。 「歌詞のなかに出てくる英語よりも日本語に手こずったんです。日本語の歌詞にビート感を出す、それがすごく難しかったですね。歌にグルーヴを乗せる……、つまり「ノリ」が出せない。鬼のように怖いディレクターと二人三脚でやってきて、5枚目のシングル『夏のクラクション』(1983年発売)は、スタジオに1週間も通ってレコーディングしました」 スタジオライブでは、『ブルージン・ピエロ』(1985年、作詞:安井かずみ・作曲:加藤和彦)を披露していただきました。どうぞ、5月7日放送の番組をご覧ください(※4月から放送時間が変わりました)。

今週は、ピアノの伴奏でしっとりと歌う稲垣潤一さん

タレント、音“楽”家(おんらくか)。 邦楽、洋楽問わず、音楽好きが高じて、番組出演にとどまらず、テレビやラジオの番組監修、構成、音楽解説なども手掛ける。TOKYO MX『ミュージック・モア』(毎月第1・第5土曜日午前11時30分放送)ではレギュラーMCを務める。
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