更新日:2020年11月05日 12:38
カーライフ

ホンダeは大丈夫?EV選びの肝は見せかけの航続距離ではない

またまたF1撤退。もうイーよね?

 スマホを満充電にしても、使用年数や使い方次第であっという間にバッテリーの残量が減ってしまいますよね? こうしたバッテリーの劣化はスマホが発する熱などに起因するようで避けては通れません。こうしたバッテリー劣化問題はEV(電気自動車)でも同じですが、EVの場合、車種によってバッテリーの劣化度合いが違うとか。その秘密は……。EV選びの肝を教えます。
オートクラブ

HONDA e

永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信(流し撮り職人)=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

みんな一緒じゃない! 絶滅するEVと、生き残るEVの違いは何?

 みなさまのスマホのバッテリー、耐用年数は何年くらいですか? 私は3年つーところです。  バッテリーには寿命があるのはアタリマエのことですね。EV(電気自動車)のバッテリーだって当然寿命があるし、だんだん劣化するのは仕方ない……。そう思ってました。  おかげで(?)、3年落ちの先代リーフ(30kwhモデル)の中古車は、100万円ちょいから買える。3年で新車価格の3分の1に暴落しているわけです。  ところが、同じく3年落ちのテスラモデルSは、700万円くらいする。新車価格から3割しか下がってない。いったいナゼ?  どうやらバッテリーの寿命の差が大きな要因らしい。つまり、テスラのバッテリーは劣化がきわめて小さいらしい。またまたいったいナゼ!?  カギは、バッテリーの温度管理にある。リーフのバッテリーは、先代も現行も冷却装置は空冷式で、バッテリー温度が上がる充電中はそれも止まってしまう。スマホのバッテリーには空冷式冷却装置もないからそれよりゃマシだが。  一方テスラのバッテリーの冷却装置は水冷式で、充電中も冷やせて低温時にはヒーターで温められる。温度管理が綿密なので、バッテリーの劣化が少なく、16万kmまで交換の必要なし、劣化も最小限(新品時の9割以上?)。だから中古車の価値も高い。そういうことらしいのです! それを知ったのは最近のことでした。そうだったのか! EV選びの最大のポイントは、航続距離もさることながらバッテリー温度管理の性能にあったのかあ……。
次のページ
ホンダeは空冷?水冷?
1
2
3
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

記事一覧へ
おすすめ記事