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録音禁止だけど……音声SNS「Clubhouse」利用の注意点

 1月24日、「Clubhouse」というSNSの話題が沸騰した。昨年アメリカでローンチした新しいサービスなのだが、爆発的に参加者が増加。招待制を採用しており、当初は2人までしか招待できないのに、あれよあれよと感度の高いリア充を中心に広まっていったのだ。
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このような招待メッセージが届くのでリンクをタップする

知らない人のためのClubhouseの基本

 そもそもClubhouseは音声のSNSだ。録音できないので、リアルタイムで参加するしかないというのが特徴。しかも、現在はiOS版アプリしか公開されていない。それなのに、1日10時間以上参加するレベルでどっぷりとはまってしまっている人が続出。知名度の高い芸能人や有名人も多数参加している。  このClubhouseを始めるには、まずiPhoneでアプリをダウンロードして、ユーザー名を予約する。しかし、この状態ではルームにアクセスすることはできない。この上で、自分の電話番号を「電話帳」に登録しているユーザーからの招待を待つのだ。  招待できる数は決まっているので、ちょっと前までヤフオクやメルカリで5000~1万円で招待が取引されていたのは驚いた。さすがにユーザーが爆増しているうえ、招待枠も随時増えるようになったので、今は値落ちしているようだ。  始め方は簡単だ。まずはアプリをインストールしておく。できれば、ユーザー名を予約しておきたい。SNSは時間が経つと希望の文字列を取られてしまうので、早いうちに登録しておいたほうがいい。アプリをインストールしたら、携帯番号を入力して、SMS認証を行う。OKなら、名前とユーザー名を入力すればいい。ちなみに、Androidに送られてきた認証コードを古いiPhoneやiPadに入力することも可能だ。  SMSで招待コードが送られてきたら、リンクをタップする。英語なのでスパムと間違わないようにしよう。アプリに入ったら、名前とユーザー名の確認の後、顔写真やフォローする相手、プロフィールなどを設定する。すべて後からでも変更できるので、適当に進めていい。
Clubhouse

アプリを開いてアカウント名を入力する。すでに筆者の本名では取れなかった

Clubhouseの楽しみ方は?

 これで準備完了。ClubhouseはTwitterのようにユーザー同士がフォローし合ってつながるのだが、コミュニケーションは「ルーム」で行われる。LINEで言うグループトークやZoomのウェブ会議のようなイメージだ。何かのテーマで話す人たちが集っている部屋というわけだ。  ルームをタップすれば、すぐに音声が流れてくる。喋っているのは「スピーカー」として指定されているユーザーで、入ったユーザーは「オーディエンス」となっている。「モデレーター」(主催者)はオーディエンスを指定してスピーカーに呼ぶこともできる。もちろん、こちらは受入れてもいいし、断ってもいい。後は音声で会話するだけ。チャットや動画配信、画面共有、録画などは一切できない。
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特定のルームに入って会話を楽しめる

 ルームから退出する際は、左下の「Leave quietly」をタップする。「+」をタップすると他のユーザーをルームに呼ぶことができ、手のアイコンをタップすると挙手できる。この挙手は、スピーカーになって話したい! という意思表示となる。もちろん、モデレーターの許可が必要だ。  さまざまなルームが作られており、ユーザーは自由に出入りできる。スピーカーだって、入退室は自由だ。メディアやベンチャー、投資などの議論を行っていたり、単に雑談するルームも多い。仲間内の井戸端会議といったところから、有名人が1000人以上のオーディエンスを集めてトークイベントのようなものを開催することもある。  特定の話題に絞ったルームの上位版である「Club」もある。筆者もウィスキー関連のClubに入っているが、今見つかるのは英語のみ。早く、日本語版のClubが生まれて欲しいものだ。
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特定の話題でメンバーを集めるClubもある

 最初はラジオ的に楽しめるだろう。興味のある話題のルームに入ってディープな内容を聞いたり、有名人が参加しているルームでプライベート感のあるトークを楽しんだりできる。つまらなかったら、すぐに退出すればいいだけなので、とても気軽だ。  オーディエンスとして聞いていると、よくスピーカーに招待される。その瞬間に退出してしまう人も多いのだが、まったく気にしなくていい。話したければスピーカーになればいいし、話せる状況にないならスルーすればいいだけ。それで無視された!と気分を害されるようなことはない。  特定の趣味や特技を持っている人たちが集るルームでは、Googleで検索しても見つからないディープな話が聞ける。スタートアップ界隈のぶっちゃけトークでは本当にぶっちゃけった裏話が披露されることもある。  スピーカーになれば、会話ができる。コロナ禍で焦れている状況のなか、このサービスはピッタリ。雑談に飢えている人がこんなにいたのか、と驚くほど。
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Clubhouseを楽しむ際の注意点
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お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる

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