Windows PCを長く使っていると動作がもっさりしてくる。昔と比べれば、ずいぶんマシになっているものの、いろいろな原因で遅くなってしまうことはある。
そんなとき、「もういいや」とあきらめて買い換えてしまう人が意外と多いことに驚く。もちろん、新品は快適だろうが、まずはお金のかからないWindowsの高速化にチャレンジしてみることをオススメしたい。

Windows10をリセットしたいなら「再起動」すること
シャットダウンではなく再起動がいい理由
何はともあれ、パソコンも電子機器の調子が悪くなったら再起動するというのは常識。その点はWindows10も同じなのだが、その際シャットダウンしてから電源を入れるのは、あまり意味がない。再起動するなら、スタートメニューの電源ボタンから「再起動」を利用しよう。
通常Windows10では、8から搭載された「高速スタートアップ」という機能が搭載されている。シャットダウンしたあとに、短時間で起動するための機能だ。シャットダウン時のシステム情報を記録しておき、その情報を利用して起動時の処理をスキップする。そのため、不具合があっても引き継いでしまうのだ。
再起動すれば、イチから起動するのでトラブルが解消することがある。もし、シャットダウンした場合もイチから起動したいなら、コントロールパネルの「システムとセキュリティ」から「電源オプション」を開き、「高速スタートアップを有効にする(推奨)」をオフにすればいい。

設定で高速スタートアップを無効にする。選択できない場合は、「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックすればいい
定番技だが、不要なアプリを整理するのも効果が大きい。フリーソフトやゲームをちょいちょいインストールする人は、定期的に整理したほうがいいだろう。以前使っていたプリンターや無線LANルーターに付属していたソフトなども削除しておきたい。
設定の「アプリ」から「アプリの機能」を開き、アプリを選択すれば「アンインストール」ボタンが現れる。アプリはファイル名のほかにインストール日時やサイズでもソートできる。大きなサイズのアプリを削除すれば、ストレージの空き容量を増やすことも可能だ。

「アプリと機能」の設定からアプリをアンインストールできる
裏側で動いているアプリが多すぎると、全体の動作が重くなってくる。不要なアプリが動作していないか、「設定」の「プライバシ-」から「バックグラウンドアプリ」を開いて確認してみよう。
動作中のアプリが一覧表示されるので、不要なアプリはオフにすればいい。「アプリのバックグラウンド実行を許可する」をオフにすれば、すべて無効にできるが、そうするとメールやチャット、アシスタントアプリなども動作しなくなってしまう。最低限必要なアプリはオンのままにしておこう。

「プライバシー」設定からバックグラウンドで動作するアプリの取捨選択を行おう