更新日:2022年02月28日 09:09
スポーツ

ゴルファーの8割がスライスに悩む根本的な理由/ティーチングプロ・三觜喜一

 教える側の経験則や主観で語られてきた既存の指導法とは一線を画す論理的なレッスンで、YouTubeチャンネル登録者数37万人とゴルファーから絶大な人気を誇るティーチングプロの三觜喜一氏。3月には「自身の集大成」と位置付けるゴルフレッスン本『誰も知らなかったゴルフの教科書』が発売される。そんな彼が『週刊SPA!』で1年半に渡って繰り広げてきた“誌上レッスン”をここに公開!
三觜喜一氏

三觜喜一氏(日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級)

Lesson02 止まったボールを打つゴルフが、なぜこんなにも難しいのか?

「野球やテニスなんかと違って、止まっているゴルフボールを打てばいいわけだから簡単でしょ」  ゴルフを始める前、そんな印象を抱いていた人は多いのではないでしょうか。でも、そんな考えはいざ始めてみるとすぐに打ち砕かれます。止まったボールを打つだけなのに、まともに当たらない、それどころか空振りまで出る始末……。もう何年もやっているのに、いまだまともにボールに当たらずに100が切れないというゴルファーも非常に多くいます。なぜこれほどまでにゴルフは難しいのか。その原因はゴルフクラブの特性にあるのです。  僕は全国で講演会やゴルフセミナー、レッスン会を開催していますが、そこで必ず最初にお話しすることがゴルフクラブという道具の特性について。ゴルフというのはクラブという道具を使って行うスポーツですから、まずはクラブの特性を知らないと何も始まらないと僕は考えています。

ゴルフクラブは“偏重心”の道具

 たとえば、新しい家電製品を買ったとしましょう。箱から出して、あなたはまず何をしますか? 多くの人は同梱されている取扱説明書、いわゆる“トリセツ”に目を通して、使い方を理解することから始めるはずです。使い方もわからないのに動かそうとすると、使いこなせないばかりか故障の原因にも繫がりかねません。  ところが、ゴルフクラブは一本何万円もするのに、紙一枚のトリセツすらついていない。これって、とても不親切だと思いませんか? 使い方の説明もなく、いきなりボールを真っすぐ、遠くへ飛ばせと言われたって、うまく打てるわけがありません。 「保証書よりも、クラブのトリセツをつけないとダメでしょ」  そんな話をゴルフクラブメーカーの人に言ったこともありました。しかし、クラブを作っている人でさえ、その使い方をちゃんと理解して説明できる人はほとんどいなかったのです。
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ゴルフクラブは”偏重心”の特殊な道具
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みつはしよしかず●’74年、神奈川県生まれ。日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級。ジュニア育成、ツアープロコーチとしても活躍。YouTubeの「三觜喜一MITSUHASHI TV」は登録者数41万人超

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【過去記事を参照 Lesson 1~41、82~】⇒日刊SPA!
【過去記事を参照 Lesson 42~81】⇒bizSPA!

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