スポーツ

ゴルフスイングの真実をゴルフ雑誌で伝えられないわけ/三觜喜一の誰も知らなかったゴルフの真実

 教える側の経験則や主観で語られてきた既存の指導法とは一線を画す論理的なレッスンで、YouTubeチャンネル登録者数37万人とゴルファーから絶大な人気を誇るティーチングプロの三觜喜一氏。3月には「自身の集大成」と位置付けるゴルフレッスン本『誰も知らなかったゴルフの教科書』が発売される。そんな彼が『週刊SPA!』で1年半に渡って繰り広げてきた“誌上レッスン”をここに公開!
三觜喜一氏

三觜喜一氏(日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級)

Lesson01 力学的根拠のあるスイングに脳を書き換える第一歩とは?

 SPA!読者の皆さん、はじめまして。ティーチングプロの三觜喜一です。なんと今週から、僕の連載企画がスタートすることになりました。「SPA!でゴルフレッスンの連載?」と不思議に思っている読者の方も多いでしょうが、ゴルフ雑誌ではなくSPA!で“ゴルフの真実”をお伝えするのには大きな理由があるのです。  まず、簡単に自己紹介をさせてもらうと、僕はジュニアから一般アマチュアのレッスン、そしてプロゴルファーのコーチとしても活動しています。ありがたいことに、5年ほど前から発信しているYouTubeチャンネル「三觜喜一MITSUHASHI TV」は登録者数が37万人を超え、読者のなかには僕の動画を視聴したことのある方がいるかもしれません。  動画だけでなく、上達を目指す熱心なアマチュアゴルファーのなかには、ゴルフ雑誌を片っ端から読み漁り、有名なツアープロやティーチングプロのレッスン記事をスイングづくりの参考にしている人も多いことでしょう。でも、ゴルフ雑誌で僕のレッスン記事を目にすることは少ないはず。以前はそうしたゴルフ雑誌のレッスン取材も受けていましたが、最近はオファーをいただいても、ほとんどお断りしています。  それはなぜか……。ぶっちゃけて言うと、僕が考えているスイングの核心・真実を、ゴルフ雑誌では伝えることが困難だからです。  ゴルフ雑誌には一冊のなかに、さまざまなスイング理論がごちゃ混ぜになって掲載されています。たとえば、「スライスを直す」という同じテーマであっても、まったく真逆の理論が、同じ号の別ページで紹介されていることも決して珍しくありません。これでは道に迷うゴルファーが絶えないのは当然、いくら練習しても上達するわけがない! だからこそ僕はSPA!で、ゴルフ雑誌では読めない“ゴルフの真実”を皆さんにお伝えしようと決意しました。

スイング解析技術の発展で“二次元”から“三次元”に

 ここ数年で、ゴルフ界におけるスイングレッスンの方法論は大きく変動しました。わかりやすくいうと、“二次元”から“三次元”への変換です。従来のスイングレッスンは、アマチュアもプロも平面的な二次元世界でスイングづくりにどう取り組めば上達できるかを、模索してきました。ところが、現在は立体的な三次元の世界で、スイング時に人間の体がどのように動いているのか、また、ゴルフクラブがどんな動きをしているのかが解明されてきたんです。  たとえば、二次元的なスイング写真を参考に見よう見まねで練習しても、「どこで」「どのように」力を入れているかまではわかりませんよね。ゴルフ好きなら一度は「インパクトに向けてヘッドを返せ」と教えられたことがあると思いますが、その言葉を二次元的に鵜呑みにして腕力でヘッドを返そうとしても、まっすぐ遠くへボールを飛ばすことは不可能です。  しかし、三次元での分析が可能になったことで、理想的なスイングを実現するにはクラブに対してどこで・どのように力を加えるべきかが見えてきたのです。これはつまり、ゴルフの真実、スイングの本質がすべて物理学によって導き出せるということにほかなりません。
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従来のレッスンは、物理学的なエビデンスがなかった!?
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