90歳超えの祖父が借金200万円の保証人に…「70代老婆の色仕掛け」が極悪すぎる
お金が絡めば、人の本質がよくわかる。筆者は複数の「日掛け金融」に勤務してきた経験から、日々そのことを実感する。ちなみに日掛け金融とは、個人・法人を問わず経営者のみを対象に貸付をおこない、債務者から毎日集金をしていた特殊な金融会社である。
類は友を呼ぶという言葉があるように、借金をしている顧客同士がつながっているというパターンは少なくなかった。そして、審査の甘い金融機関やお金になる話などを共有し合う。筆者のもとにやってきた自称自営業の森金ヨシ子(仮名・当時70代)さんにも、そんな仲間が10人程度いた。
遅れていた入金分を支払いに来た森金さんは少し値段の張りそうな衣服や持っていた質のよさそうなバッグを不自然に触って、こう話す。
「最近、私、金払いがよくなったと思わない? いいカモ捕まえたの。ジーサンなんだけど、戦争行ってた人だから恩給をもらってる。しかも、結構な額。これからはお金が入るたび、喜ぶ顔が見たいみたいから、私のために使いたいって。だから今度はもっと高いモノをプレゼントさせるの」
「彼氏ではなく、ただの金づる。そうでないと90歳超えのジーサンなんて相手にしない。紹介してくれた友達は『ちょっとずつ金を引き出せ』って言うんだけど、面倒臭いから近々、デカイ額の保証人になってもらおうと思ってる」
計画としては、数軒の日掛金融や闇金からの返済を一気にまとめ、90歳超えの男性Sさんを保証人にさせるというもの。ただ、Sさんも森金さんも高齢のため、銀行などでは借りられない。個人の金融会社や日掛金融など、金利の高いところで借りる計画だ。
「一気にまとめてくれたら嬉しいんだけど。私は支払えないけど、200万円くらいなら、あのジーサンがサッと全額支払ってくれるはずだから大丈夫」
今回は、恩給目当てに当時90歳超えの男性に色仕掛けをした70代女性の話を紹介したい。「自分の親は大丈夫」だと思っている人は要注意。色仕掛けが原因での借金は、高齢者でも意外と多いのだ。なお、個人の特定を避けるために名前は匿名とし、事実を一部加工している。
審査の甘い金融機関に集まる人たち
90歳超えのジーサンなんて相手にしない
フリーライター。複数の金融業者に長く勤務。レアで波乱な人生経験を送ってきた
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