ブリのクリーム煮弁当!? 斬新すぎる超個性派駅弁を実食【第50回駅弁大会】
―[50回駅弁大会]―
残すところ2日となってしまった「第50回元祖京王駅弁大会とうまいもの大会」。記者はこみ上げる寂しさをこらえながら新たなる駅弁探しに没頭している。
駅弁大会公式サイトにはチラシのほか、「駅弁リスト」なる300を超えるリストがあり、それを眺めながら品定めをするのだが、毎年「斬新すぎる」弁当が現れるこの大会。かつては「おでん風弁当」(https://nikkan-spa.jp/128365)、「ラーメン弁当」(https://nikkan-spa.jp/366537)、「AKB風&女性ファッション誌風弁当」(https://nikkan-spa.jp/568130)など「駅弁の甲子園」らしく個性と実力を兼ね備えた”21世紀枠”が出場している。
今年も例年のごとくリストを眺めていると、その名前だけでは想像に難い駅弁が現れた。さっそく購入、実食したのでご覧いただきたい。
◆ブリのクリーム煮? 数々の名作駅弁を生み出した調整先が発表した斬新な逸品
定番「ますのすし」や、最近では本大会でも出品している大ヒット作「ぶりかまめし」を調整している富山県の駅弁調整先「ますのすし本舗・源」が新たに生み出した駅弁が「黒部名水クリームソース 鰤照り丼」(富山県 北陸本線 富山駅/1000円)。駅弁大会50回を記念してつくられた特別作である。
「ぶりかまめし」の実演販売ブースで同時に販売されているのだが、ほとんどのお客さんがぶりかまめしを買い求めるなか、「クリームソースください!」と元気よく注文すると、店員さんはハッとした表情。「各日限定100食」と控え目に掲示された販売個数がいろいろ想像を巡らせる。
弁当が袋詰されているとき、「斬新ですね」と小声で話しかけると「そうなんですよ~!意外と美味しくて私は大好きなんですけどねっ!」と満面の笑みで返してくれた売り場の女性。「意外と」「私は」。その2語を強調するのが少々ひっかかる……。
さっそく実食。パッケージは特急のヘッドマークを思わせるソリッドなデザイン。それを開けると「タイ料理?」と一瞬思ってしまうほどカラフルな盛り付けが現れた。クリームソースが掛かったブリとご飯、パセリ、赤黄のパプリカ、そしてブロッコリー。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=783129
もちろん電子レンジなどでチンすることなく、”ありのままの駅弁”をいただく。まずはブリをひとくち。備え付けのスプーン状のフォークで簡単にほぐれるほどのホロホロのブリ。クリームソースはまったくクドくなくほんのり香り、ブリ特有の魚臭さを見事に消している。半熟卵を割ってご飯と絡めると、クリーム、卵がまた新たなソースに変化、味を楽しむことができる。
付け合せのカラフル野菜も適度な塩味で、野菜の味がしっかりと味わえる。白ワインと合わせれば、立派なディナーになりそうである。
「大好きなんですけどね!」と言って手渡してくれた女性店員さんの笑顔を思い浮かべながら、半信半疑だった己を恥じた。
◆「イカサマちゃいます本物です」のコピーに……
続いては、毎年出品が少ない”駅弁砂漠”大阪から唯一エントリーしている「大阪名物 いか様べんとう」(大阪府 関西本線 大阪駅/900円)。
なんともエッジの利いたこの駅弁は、輸送コーナーでの販売。開店と同時に輸送コーナーに雪崩込んで手に取ったが、なぜか「のこり1つ」。売り切れたのか、入荷が少ないのか……謎は深まるばかり。
パッケージはイカそのままの形にイカのイラスト。サイドに描かれた紅白幕には「イカサマちゃいます本物です。イカに敬意を表し『いか様』にしました。ホンマです!信じてや!」と墨書きされている。関西特有のノリを万人に丁寧に説明しているのがいじらしい。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=783130
この特集の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ