更新日:2017年11月27日 21:20
カーライフ

高速道路SA勝手に通信簿【東日本編】――約1250km走って採点しました

北海道といえば雄大な大自然。道路沿いにはキタキツネがいたりしてドライブには最高!と思っていましたが、実際は、東京都内では考えられないネズミ取りの厳しさに加えて、高速道路もたまに追い越し車線がある暫定2車線なので、運転していてストレスが……。そんな北海道から青函フェリーで津軽海峡を渡り東京まで約1250㎞。CX-3で爆走してみました! MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi ◆景色No.1は有珠山SA。総合1位はどこだ?約1250㎞走って採点しました! 景色No.1は有珠山SA。総合1位はどこだ?約1250㎞走って採点しました! ロングドライブは男のロマン。当コラムは、東京から鹿児島くらいは平気でクルマで往復する猛者揃いだが、今回は北海道から東京まで、マツダCX-3で約1250㎞を走破した。途中、高速道路のサービスエリア14か所にすべて立ち寄り、その充実度を採点。  調査できたのは上り線だけだが、SAは上下線で設備は同レベルなので、十分参考になるだろう。これは本邦初のSAの客観比較評価だと自負している。この夏、クルマで北海道・東北方面を走る人は参考にするように。 ⇒【写真】はコチラ nikkan-spa.jp/?attachment_id=909427  スタートは北海道中央部のトマムICだった。でっかいどう北海道も、高速道路に関してはショボい。路線の半分以上は暫定2車線なので追い越しができないし、SAも猛烈なショボさ。樽前SAなど、SAと名がついているのにコンビニとトイレしかない。SAと言えば海老名SAみたいな巨大な設備しか知らないボンクラ諸君には想像もつかんだろうが、それが北海道の現実だ。
景色No.1は有珠山SA。総合1位はどこだ?約1250㎞走って採点しました!

有珠山SAから望む有珠山と昭和新山は絶景。間違いなく東日本の景色№1SAです。SAから見える山は、青森県の岩木山(津軽SA)や、岩手県の岩手山(岩手山SA)も美しいが有珠山は別格。ちなみに今回は通過していないが、担当Kが昨年訪れた岩見沢SAは、上下ともリニューアルしたため設備は最新

 津軽海峡を青函フェリーで渡って本州に入ると、東北道は全線片側2車線以上あるので、それだけでセレブ気分。SAも、最初の津軽SA上りこそ食堂が撤退しているが(下り側は存続)、南下するにつれて加速度的にゴージャスになる。
景色No.1は有珠山SA。総合1位はどこだ?約1250㎞走って採点しました!

景色はイマイチだが、前沢牛を堪能できる前沢SAには1万円のステーキも(写真は一番人気の牛丼)。1日1組ぐらいは注文するお客がいるそう

 で、オススメSAだが、北から順に、景色がNo.1の有珠山SA(北海道)、岩手山の眺めが楽しめる岩手山SA(岩手県)、前沢牛がうまい前沢SA(岩手県)、公園が充実している長者原SA(宮城県)、バランスのいい安達太良SA(福島県)、最新設備と那須連山の眺望の那須高原SA(栃木県)といったところ。総合1位には那須高原SAが輝きました。 ⇒【調査結果の詳細】はコチラ nikkan-spa.jp/?attachment_id=909436  逆に避けるべきは、東京に最も近い蓮田SAだ。駐車場は狭いし設備も貧弱でガックリ。隣の羽生PA上りは、『鬼平犯科帳』をテーマにしていて人気があるが、混雑時の食事は席数が少なくて往生する。
景色No.1は有珠山SA。総合1位はどこだ?約1250㎞走って採点しました!

都心に近い蓮田SAは、スタバがある以外は設備も古く、駐車場も混んでいて印象が悪かった

 なお今回の採点には、前沢牛を除きグルメ評価は入っていない。全部のメニューなんて到底試せないんで。しかし、どのSAにも名物はあるし、味も水準以上。SAグルメのキモはSA選びよりもメニュー選びにある! 各自研究するように。  そして、北に行けば行くほど設備は最低限になる。北海道内のPAはほぼ自販機だけ。北海道はSAグルメ不毛の地なので、多少時間がかかっても、のんびり下道を走って食と景色を満喫したほうがいいかも。(ただし下道はネズミ取りの嵐)。  このようにして、CX-3で約1250㎞を走り切ったわけだが、さすがマツダのクリーンディーゼル。トルクがあるのでロングドライブは超ラクチン。燃費も平均リッター18㎞と優秀だった。軽油はガソリンよりリッター当たり20円以上安いから、恐ろしいほど安上がりにロングドライブが楽しめる。カッコもいい!  今回乗った4WDモデルは、FFモデルに比べると、サスペンションがしなやかで、断然乗り心地がいい。値段はちょっと高いが、CX-3は4WDがオススメだ。
景色No.1は有珠山SA。総合1位はどこだ?約1250㎞走って採点しました!

高速道路SA“勝手に”通信簿<東日本編>

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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