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【北九州のロケットランチャー】入手ルートは北海道か?

ロケットランチャー

画像はイメージです

 北九州市内の倉庫から、ロシア製ロケットランチャー「RPG-26」と拳銃5丁、実弾約60発が発見された事件で、警察は指定暴力団工藤会(本部・北九州市)の親交者を爆発物取締罰則違反並びに銃刀法違反容疑で逮捕した。暴力団抗争の際に使用するために隠匿されていたとみられるが、30~45cmのコンクリート壁を破壊することができるこのロケットランチャーが実際に使われていたら、大きな被害が出ていたことだろう。海外では現在も、装甲車や戦車を破壊・走行不能にするため、紛争地でゲリラや正規軍がこの武器を採用している。  そんななか、気になるのが入手経路だ。警察は現在、容疑者を取り調べ中で、まだどうやって手に入れたかについては発表していない。ロシア製の武器は、中国や北朝鮮など共産圏の国々でコピー/ライセンス製造されることも多いが、このRPG-26に関しては、旧型で世界中で大量生産されたRPG-7と違って中国人民解放軍や北朝鮮人民軍で正式採用されているという情報はなく、ロシアから密輸されたと考えるのが妥当だろう。 「北海道では、ロシアのカニ漁船による武器密輸が日常的に行なわれていました。90年代後半から00年代の半ばにかけて、暴力団組員が拳銃などの武器を密輸して逮捕される事件も数多くあった。方法は様々です。カニの入った箱の下に武器を隠したりする場合や、税関検査の前に洋上や公海上でロシア船から日本の船に積み替える方法などなど。発信機をつけて洋上に沈めておいたり、ギリギリ水面に浮くように落としておいた武器を、あとから日本の船で取りに行くというやり方もありましたね。ただし、最近では海上保安庁も税関もより厳しくなり、検査体制もハイテク化しているので密輸はほとんどなくなったと思います」(北海道に赴任経験のある大手紙社会部記者)  記者氏によれば、今回、北九州で見つかったRPG-26も、00年代の半ば頃までに北海道や新潟など、ロシア船から「日本海ルート」で密輸されたものでは、と推測する。  ロシアの複数の武器に関する掲示板を見ると、RPG-26はだいたい200~300米ドル(約1万6000~2万4000円)で売買されているようだ。もちろん、日本に入ってくる頃には、その値段が数十倍になっていることだろう。警察による入手ルートの解明が今後も続く。 <取材・文/日刊SPA!取材班 写真/army.lv/
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