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「キャンパス内の無料Wi-Fiで映画見放題です」大学生の“ネットサボリ”に大学側も困惑!?

「荒れる成人式」報道に見られるように、いつの時代も若者の行動は奇妙なものとしてニュースで取り上げられがちだが、それは大学生も例外ではない。  志望校を選ばなければ誰でも大学に入学できる「全入時代」と言われる昨今、キャンパス内では、学問の場としては首を傾げざるを得ないネットを使った行動が目立っている。学生たちの声とともに、その実態を紹介しよう。
「キャンパス内の無料Wi-Fiで映画見放題」大学生のネットサボリに大学側も利用制限で対策

※写真はイメージです

授業中、キャンパス内の無料Wi-Fiで映画定額配信サービス

「授業中は後ろの席に座ってiPadで映画を見てることが多いです。音声はイヤホンにつないで一人で見てる」(H大・経営学部2年・男性) 「大学に着いたら、Wi-Fiで映画をダウンロードして、授業中や合間の休み時間を使って見ています。キャンパス内は無料Wi-Fi飛んでるので映画見放題ですから。うちの学部は大教室授業が多いので、そういう人がわりと多いですね」(M大・経営学部2年・男性)  ネット業界では「動画元年」と言われる2016年。いま、映画を含む動画コンテンツの定額配信サービスが人気を集めている。スマホゲーム事業が好調なサイバーエージェントも、2016年内に「AbemaTV」「AmebaFRESH!」の2つの動画事業を始めることを発表した。  世界最大の通販サイトAmazonの「プライムビデオ」では、年会費3900円(税込)で映画を好きなだけ見ることができる。むろん、これらをプライベートで楽しむ分には構わないが、教育機関である大学で学生たちがキャンパス内のWi-Fiを使って延々映画を見ていたとすれば、それは問題視されるべきだろう。  事実、こうした学生のネット利用を問題視して対策を打つ大学も出始めている。法政大学(東京都千代田区)では昨年12月、教育研究のための利用を妨げる学生のインターネット利用を制限することを発表した。  同大学の調べによると、アクセスの大半を占めるYouTubeやFacebookをはじめとしたSNSの利用が学内Wi-Fiの通信速度低下を招いているという。  前半で紹介した学生からは、「キャンパス内でタブレット端末を持って動画を見ている学生は珍しくない」(H大・経営学部2年・男性)という声が聞かれた。  こうした状況を「キャンパス内にネット環境がもたらされた弊害」とまとめるのは容易い。だが、昔の大学生が授業中にこっそりマンガ本を読んでいた状況と彼らの行動は本質的には変わらないのかもしれない。

授業中に声をかけLINEグループチャット

「キャンパス内の無料Wi-Fiで映画見放題」大学生のネットサボリに大学側も利用制限で対策 さらには、大教室での授業中にはこんなことをする輩も。 「前列、脇、後列の席の人に声をかけて、その場でLINEグループチャットをはじめてヒマつぶしすることもあります。チャットが盛り上がったら休み時間にカフェや学食でお茶することもありました。でも、基本は完全にその場しのぎ。そのためのLINEグループですね」(A大・法学部2年・男性)  こちらも、かつて教室で流行った「手紙回し」のスマホ版と捉えれば、決して珍妙な行動ではないのかもしれない。

背景には「授業には出席、だけどヒマ」

 こうしたキャンパス内でのネット利用の背景には、彼ら学生が授業をサボることなく暇つぶしをしなければならない、という事情がある。 「授業には必ず出ます。出席点が入る授業が多いので。ただ、とにかくヒマ。なのでどう過ごすかが大事。いまは動画を見るのが一番ラクとわかりました」(N大・法学部3年・男性) 「私語は教室から追い出されることがあるし、周囲に迷惑もかかるのでやりません。ネットなら場所もとらないし、みんなに迷惑もかけない。もし、学内でネットがつながらなくなったら本当に困る」(H大・人間環境学部3年・女性)  授業には出席するけれど、授業は聞かない。以前より授業をサボる学生が減った今日では、キャンパスの外ではなく、教室内での「サボり」が学生たちの主流となっているようだ。 <文/日刊SPA!取材班>
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