広島マツダ工場で作られるイタ車「アバルト124スパイダー」はステキな“ハーフ車”
それでも消えないものがある。それは、輸入車の左ウィンカーだ。
輸入車は右ハンドルでも、ウィンカーレバーは左側についている。右側はワイパー。元が左ハンドルなので、右ハンドル車でも左用ハンドルを流用しているからです。
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よって国産車と輸入車を両方持ってると、たまに間違えて交差点でウィンカーではなくワイパーを動かしちまう。ボンクラ諸君はそんなクルマを目撃しても何も感じないでしょうが、今後は「あっ、家にガイシャと国産車、両方あるのかな?」と理解するように。理解したところで何のメリットもないが。
とまあ、輸入車は右ハンドルでもウィンカーは左なわけですが、こちらの赤いオープンカー、アバルト124スパイダーというクルマはですね、イタリア車なのに右ハンドルで、しかも右ウィンカーなんですよ! こんな輸入車に乗ったのは生まれて初めてかも!
しかもしかもさらに驚くべきことに、このイタリア車、国産車なんですよおおおおおおおお~~~! だって広島で作ってるんだもん。
「はあ!? イタリア車を広島で作ってるだあ?」
ボンクラでも、いやボンクラだからこそ理解に苦しむことでしょう。お好み焼きかそれは!と。このアバルト124スパイダーは、マツダ・ロードスターをベースにしたイタリア車で、エンジンはイタリア本国製を船で運んでくるけれど、生産は広島のマツダ工場。つまり国産車なのだ! ロードスターがベースだからウィンカーも右です。
だから何? と思われることでしょう。どうせクルマなんか買わないんだからカンケーねえと。免許も彼女も貯金もねえし。
ところがですね、日本という国はボンクラだらけでして、「輸入車は怖いけど国産車なら安心」という腰抜けがまだ多いんですよ。そんな腰抜けのアナタには、この広島製イタリア車はうってつけ! ウィンカーも教習車と同じ右だし。
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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