更新日:2022年08月07日 19:09
カーライフ

新型NSXは赤字覚悟!? GT-Rのフルモデルチェンジはもうない!? 和製スーパーカーがうまくいかない理由

 自動車趣味人の間で注目の新型NSXが、ようやく本邦自動車メディアやジャーナリスト向け試乗会を開催(SPA!は呼ばれず)。話題になっております。個人参加したMJブロンディも実際に乗る前は否定的でしたが、いざ乗ったら驚愕! ハンドリングがいいようです。そんな新型NSX、なぜ開発に25年もかかったのか? スーパーカーの開発は、あれこれ大変らしいのです。 MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi

新型NSXの開発にホンダが25年もかかったのはなぜなのか?

 先日、吉野家が数量限定で松茸牛丼を復活させた。値段は730円! うおおおお! 早く食わなきゃ!! そう目を血走らせている読者諸君も、新型NSXについてはあんまり興味ないだろう。なんせ2370万円もすんだから。なら松茸牛丼を3万回食ったほうがいいに決まってるべ!?  ところで、吉野家の松茸牛丼は、採算が取れてると思いますか?  たぶん取れていないだろう。おそらく出血大サービスだ。  実は新型NSXも出血大サービスで、あの値段でも赤字は必至である。  赤字なのになぜ作るのか? 世界の頂点に挑戦することで技術者の士気を高め、ブランド力を高めるためだ。エライ! これぞホンダスピリット!! この高邁な精神にボンクラ諸君も涙を流して感激するだろう。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1213846

新型NSXは、3.5リッターV6ツインターボエンジンと前に2つ後ろに1つ合計3基のモーターでシステム最高出力は581馬力。9速デュアルクラッチトランスミッションを搭載する4輪駆動車です

 その新型NSX、実際に乗ってみてどうだったか?  すごかった。開発に際してベンチマークにしたというフェラーリ458イタリアのように、つまりUFOのように曲がって加速はそれ以上。3モーター+V6ターボの超複雑なハイブリッドシステムをよくぞここまでまとめ上げた! スゴイ! さすがホンダスピリット!! ただしデザインは落第です。
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フェラーリやポルシェも、やはり赤字なのか
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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