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3億円の謎融資、1億円のマンション購入…“トンパチ”と言われる男・崔領二【最強レスラー数珠つなぎvol.4】

――今年1月にZERO-ONEを退団されました。それはなぜですか。 崔:ZERO-ONEは自分を育ててくれて、感謝しているんですけど。デビューして、2年欠場して、5年くらいなんでもない時期があって、あいのりに行って、帰ってきてチャンピオンになって、またもう一回名前が売れて、また落ちて、また売れて。僕なりに走ってきた道が、地の果てまで来ちゃったんです。いまやれることに関しては限界だろうと。チャンピオンになったって、チャンピオンは日本にいっぱいいるし、ベルトだっていっぱいある。でもプロレス界の中で僕の能力って、いろんなものを含めたら飛び抜けていると自負していたんです。それをフルに出せるものを、掴みにいきたいと思ったんですよ。ここからはもう、僕の船で大航海がしたいと。 ――飛び抜けている能力とは? 崔:発想だと思います。特別IQが高わけでもなく、身体能力にしても、体は大きいけどプロレス界では埋もれてしまうと分かっていたので。合わせ技一本だと思っているんですよね、自分の能力って。だれも思いつかないことを一番最初にやれることが、僕が長けていることだと思うんです。 ――そしてついに、ランズエンドの旗揚げですね。いきなり3億円の融資を受けて、1億円の不動産経営……。凄いことになっています。 崔:僕はお金がありますよ、と自慢したいわけでもなんでもなくて。プロレスが好きで、プロレスラーの地位が上がってほしいと心から思っているんです。世の中の人がプロレス界を見たときに、ただの村社会だと思うんですよ。まず、動いている金額があまりにも少ない。自己満足が多すぎる。素晴らしい試合はいっぱいあると思うんです。けど、それがそのまま伝わっていたら、現代の力道山みたいな人がいていいと思うんですよ。だけど伝わっていないんです、確実に。スーパースターなんて、いま一人もいないですよ。逸材は山ほどいます。でもその選手が、いくらになってんの?という話です。年収2千万以下ですよ、どんなにいっても。2千万なんてだれも貰っていないと思います、僕は。 ――3億円の融資はどのように受けたんですか。 崔:眠っているお金があるなら、僕に投資をしてくださいと。「3億くださいなんて言ってません。14年間、貸してください。不動産収益を拠点とした確固たる収入を持ちながら、団体を応援していきます。3億は一切、減らしません。14年後に、きっちり返します。それで、あなたが育てたランズエンドという団体を一緒に分かち合いましょう。その代わり、利息は取らないでください」。それで3億借りたんです。1億円でランズエンドマンションを買って、残りのお金で不動産事業、飲食事業をやっています。 ――そんなに上手くいくものなのでしょうか……。 崔:いろんな会社の方が応援してくれていて、3億とは別に、4年で1億円。これはあげると言われたんです。年間2500万です。それを割って振り込んでくれています。月で計算すると、200万強です。 ――それは既に貰っているんですか。 崔:貰ってます。3か月前からです。それはたぶん、僕にプロレス界で1番の高給取りになってほしいからなんです。年収2000万円以上の奴なんていない中、僕は2500万円を勝ち取った。だから声を大にして、若い奴らに「自分の感性を大事にしろ」と言いたいんです。3億円にしろ1億円にしろ、ランズエンドの運営費も入っているので、全部は使えないですよ。でも僕は、お金は惜しまない。いくらでも使う。5000万円でグッズを作ったんですけど、周りに与えることから始めたいんです。
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ちょっと怪しい……。世間の風当たりは?
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■ランズエンド・新木場大会
【開催日】12月19日(月)
【開場時間】18:30
【開始時間】19:00
問い合わせ(株)エクスカリバー 03-6421-5921

■撮影協力:大阪ダイニング ナンノ
住所:東京都渋谷区桜丘町16-7鈴木ビル1F
TEL:03-3462-2662
Facebook:大阪ダイニング ナンノ
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