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鉄道網が滅亡寸前。やばいのは北海道だけじゃない!?

 昨年11月、JR北海道が単独での路線維持が困難な10路線13区間を公表した。その対象は約1237km、なんと全路線の約半分! 3区間は廃止が前提で、8区間は維持するための費用について自治体と協議するという。

代行案のバスにも問題が


留萌本線秩父別駅。存廃議論のある路線のひとつで、JRはバス転換を主張、自治体は既に並行バスがあるとして反対している

 利用者の減少とJR北海道の経営状態の悪化が引き金となった今回の問題。解決策として列車の運行をJR北海道が、駅や線路など施設の維持管理を自治体が行う「上下分離方式」などが挙がっているが、「自治体によっても事情が異なるし、一筋縄ではいかない」と語るのは鉄道ライターのS氏だ。

「そもそもこういった事態になった原因のひとつは過疎化ですからね。人口が減っているので、自治体によっては維持費の負担は極めて難しい。とは言え、これまで道路整備やバス路線の維持に対して積極的に税投入をしてきた自治体も多く、“鉄道にはカネは出さない”はチグハグな対応。また、JR側が鉄道を廃止してバス転換する意向を示している線区もありますが、バスには運転手不足という問題もありますし、にっちもさっちもいかない状況になっているんです」

 また、鉄道には拠点となる大都市間を結ぶという意義もあるが、その点に関してもほかの交通機関に比べて不利な部分が多いという。

「例えば札幌から稚内へ移動するとなると、特急でも約5時間かかります。鉄道では本数も限られますし、場所によっては車で移動するほうが早い。道路はお金もかかっているので綺麗で走りやすいですし、手頃な値段の高速バスもガンガン出ています。さらに北海道は空港も多いので、早く移動するなら飛行機とライバルが多いんです」

 しかし、こうした問題は今に始まったことではない。1988年に国鉄が民営化されて以降、JR東日本などが大企業になる一方で、JR北海道やJR四国は上場も果たせず経営に苦しんできた。今回の廃線問題はそれが目に見える形で噴出しただけなのだ。

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廃線の決定が観光面での起爆剤となる?

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